前回紹介した『慰安婦像大図鑑』の日野健志郎さんは、韓国マニアである。なんでも、韓国に旅行しすぎたせいで韓国語は話せるようになったくらいだ。
わたくし村田らむとは古い仲で、何度も韓国旅行をしている。トカナでも紹介したスラムネタなどは、日野さんから教えてもらったものが多い。
コロナが明けてから、2人で韓国に行ったのだが、昔に比べてかなりの変化があった。端的に言えば、スラム的な場所が減っていた。
日野さんいわく、「韓国は今は転換期なので、そういう隙間のような場所、変な場所は、どんどん縮小していく、消えていくと思います。行きたいと思う人はなるべく早く行ったほうがいいですね」とのこと。というわけで消えそうな、韓国のスラム街を4つ紹介する。行きたいと思った人は、サクッと行こう!!
1.九龍村
高級住宅地カンナムにあるスラムだ。カンナムはソウルの中では新しい街で、ピカピカなビルが建ち並んでいるが、その裏手には韓国最大級のスラム街が広がっている。スラムの入り口にはボランティア団体がいて「揉め事になるから入らないでくれ」と言われた。入り口は複数あるので、ちょっと回り道すれば入ることができた。
スラム街もいろいろあるが、かなり掘っ立て小屋感が強いバラックが並ぶ。多摩川の河川敷に建っているようなボロい小屋に、毛布などの布をかけただけのようだ。
だが電気水道などは通っているようだが、電線がまた酷い。街路灯に蜘蛛の巣のように、こんがらがって巻き付いている。こんな状態だと火事になるのではないか? と心配になったが、実際によく火事は起こっているようだ。火事でだいぶ面積が小さくなっている。また、あからさまにカンナムのビル群が近づいてきている。
今はまだ放置されているが、そのうち行政代執行で全員撤去。デカいビル群になりました……という日は遠くないだろう。
行くなら今しかねえ1位のスラムである。