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そしてスバルが残った
ワゴンブームとはなんだったのか?
そしてスバルが残った

こうしてワゴンブーム終了、国産ステーションワゴンが壊滅していく中で、ブームの元祖であるスバルはむしろ意気軒昂。
もともと5ドアハッチバックを無理やり名乗らせたインプレッサ スポーツワゴンこそ、3代目から「インプレッサスポーツ」と本来あるべき車名になりますが(※)、レガシィ ツーリングワゴンはその後も健在でした。
(※2023年発売の6代目からはセダンのインプレッサG4が廃止され、5ドア車がサブネームなしの「インプレッサ」を襲名)
レガシィの主要市場である北米からの要請で大型化が進み、日本では大きすぎるようになると、クロスオーバーワゴンの「アウトバック」以外は国内販売を終了しますが、後継としてWRXのワゴン版「レヴォーグ」を2014年に発売、2023年現在も同社の主力車種です。
新型コロナウイルス禍と半導体不足で、自動車の世界生産がグチャグチャになる以前の2021年上半期に調べた統計だと、実はカローラツーリングがステーションワゴン販売No.1、レヴォーグは2位でしたが、販売規模が少なく、プレミアム路線を進むスバルにしてみれば大健闘であり、今でもワゴンを主力に据える、日本唯一の自動車メーカーとなりました。
そのスバルも一時期は「エクシーガ」(2008年)というロールーフミニバンを販売しましたがパッとせず、「やはりスバルはワゴンだな!」という印象を強めています。
ワゴンブームとはなんだったのか?

こうして1990年代の到来とともに爆発的ブームとなり、2000年代に入るやアッサリ忘れられ、カテゴリーとしてはすっかりニッチ(スキマ)になったステーションワゴンですが、なぜあんなに熱いブームとなったのでしょうか?
筆者が思うに、「セダンみたいなクルマにまだ乗っていたいけれども、ブームには逆らえない」というユーザーの”未練”だったのでは…と思います。
だからこそ2000年代に入ると、セダンとハイルーフミニバンのちょうど中間にあたるロールーフミニバンへとブームが移行し、そうしたユーザーもいい加減あきらめると、よほど熱心なユーザー以外はミニバンとSUV、トールワゴンばかりになったのかもしれません。
「SUVやミニバンはもうブームが長すぎて飽きた!そろそろワゴンの時代がまた来るだろう」というユーザーもいますが、トヨタが2024年発売予定としている新型クラウンエステートのように、実現するとしてもSUV的なクロスオーバー車になるのでしょう。
※この記事内で使用している画像の著作者情報は、公開日時点のものです。
文・兵藤 忠彦/提供元・MOBY
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