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ワゴンブーム崩壊と、遅れてきた新型車
堅実に実用ワゴンを提供し続けたトヨタ
ワゴンブーム崩壊と、遅れてきた新型車

ブームが終わるとメーカーもユーザーも冷たいもので、「ワゴンとつければ売れる」と無理やりS-ワゴンだなんだと便乗していた5ドアハッチバックも、2000年代後半にもなると、むしろ「ワゴン」を名乗らなくなり、多くのワゴンが廃止されました。
トヨタなどFFで実質カムリグラシアワゴンの前後違いでしかなかったマークIIクオリスを見限り、2002年になってから「今度こそホントにマークIIのワゴン!」と、新型のマークIIブリットを発売しますが、もう時代遅れもいいところです(2007年販売終了)。
残ったのは「ブームの元祖」として力を入れ続けたスバルか、「安定」のトヨタ、スバル同様に根強いファンのため供給を続けるマツダくらいで、スバル以外で熱い新型ワゴンを発売したのは、エボIXでワゴンを追加したランエボワゴン(2005年)くらいでしょう。
堅実に実用ワゴンを提供し続けたトヨタ

2023年現在も日本国内でステーションワゴンの販売を続けているメーカーのうち、トヨタはカロゴン(カローラワゴン)改め「カローラフィールダー」のモデルチェンジを続け、プロボックス/サクシードワゴン販売終了後もビジネスワゴン需要に応えています。
また、新型カローラのワゴンモデルも「カローラツーリング」の名で販売しており、スバル車より燃費性能や信頼性という観点を重視するユーザーに支持される、定番モデルです。
2列ワゴン版もあったプリウスα(2011年)は2021年で廃止されましたが、インバウンド需要で意外とタクシーに使われており、そのうちスポーツワゴン的に復活する可能性も捨てきれません。
日産はADバン(NV150AD)のワゴン版「ウイングロード」の販売を2018年に、ホンダは3代目フィットベースの「シャトル」を2022年に打ち切っており、あとは地道にMAZDA6ワゴン(旧アテンザワゴン)の販売を続けるマツダくらいでしょうか。
高級輸入車のステーションワゴンが今でも販売されていますから、トヨタ系のレクサスなどISやLSのワゴンを作っても売れそうな気もしますが、そこまでする気はないようです。