世界最大規模を誇るプロの投資家向けコミュニティー「SumZero」が、ポートフォリオ・マネージャーの年収をまとめた報告書を発表した。

最高所得層はヘッジファンド、資産クラスでは銀行担保付債務、エクイティーを取り扱うマネージャーの年収中央値が突出している。「稼げるチャンス」が最も高いロケーションはニューヨークを中心とした米都市だ。

資産運用額288億円、経験5年以下のマネージャー年収を比較

年収報告書は2012年から毎年SumZeroが発表しているもので、最新版は4500人の会員から集計したデータに基づいて作成された。

経験年数のみに焦点を絞って年収を比較すると、1年未満のマネージャーと25年以上のマネージャーでは約4倍の差が開く。基本給とボーナスを含めた中央値は10万ドル(約1151万円)と37万ドル(約4259万円)だ。

資産総額の中央値が50億ドルから100億ドル(約5756億円から1兆1512億円)クラスのマネージャーが最も高収入を得ている。最高2億5000万(約287億8000万円)クラスのマネージャーとの差は2倍だ。

一般的な投資マネージャーの年収が勤務年数と経験値に左右されるのに対し、ヘッジファンド・マネージャーの年収には資産クラスや運用資産額、成績、勤務地なども反映する。このあたりが「ヘッジファンドマネージャーの年収は驚くほど高い」といわれる所以だ。
それを考慮にいれて資産運用額2億5000万ドル(約287億8000万円)、最高5年経験をもつマネージャーの年収中央値をファンドタイプごとに見てみると、ヘッジファンドは27万ドル(約3108万円)。次いでプライベート・エクイティの中央値は26万ドル(約2993万円)。最も中央値の低い年金基金の中央値、14万ドル(約1611万円)と比較すると歴然の差だ。

資産クラスでは銀行担保付債務の中央値が32万ドル(約3682万円)、エクイティーが28万ドル(約3221万円)。役職名ではエクゼクティブが55万ドル(約6328万円)、CEOが45万ドル(約5178万円)。拠点はニューヨーク中心部で活躍するマネージャーの報酬が32万ドル(約3682万円)と最も高い。サンフランシスコは27万ドル(約3107万円)、ロンドンは26万ドル(約2991万円)となっている。

文・ZUU online 編集部

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