■ 試合は敗戦……選手との距離が近い分、余計に悔しい

さて、そうしている間に時刻は17時。いよいよキックオフの時間です。ゴール裏芝生席はもちろん、メインスタンドのアウェイ席も、鹿児島ユナイテッドFCサポーターで埋め尽くされ、選手を後押しする準備は万端でした。

Jリーグサポーター1年生、初めてのアウェイ観戦に行く
(画像=『おたくま経済新聞』より引用)
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(画像=『おたくま経済新聞』より引用)

しかし……結果は2-3で惜しくも敗戦。試合の詳細はここでは省略しますが、本当にあともう一歩、というところでわずかに力及ばず。筆者のアウェイ初参戦はほろ苦い結果となりました……。

もちろん勝負ごとに絶対はなく、たとえ多くのサポーターが駆け付けたからといって、勝利が保証されるわけではありません。しかし、優勝、昇格のためにはなんとしても勝ちたかった試合、そして何よりダービーマッチに敗北したことに、その場で呆然と立ち尽くす筆者。

試合後には選手や監督、スタッフたちが、サポーターの前に来て挨拶を行います。座席とピッチとの距離が近い分、選手たちの悔しそうな表情が良く見え、とてもやるせない気持ちになりましたが、最後まであきらめなかった選手たちを称えて、サポーターたちも最後のコールを行います。本当に悔しい、勝ちたかった。勝たせたかった。

■ まさかの宮崎サポからの「鹿児島ユナイテッド!」コール

選手たちがロッカールームへ下がり、失意のまま帰る準備をしていたその時。……なんとテゲバジャーロ宮崎の応援席側から、聞きなれた「鹿児島ユナイテッド!」のコールと手拍子が聞こえてきたではありませんか。

予想だにしていなかった事態にびっくり。初めはなにが起きたのか理解できませんでしたが、それにはきっと「激励」の意味が込められている、そう気付くのに時間はかかりませんでした。

試合が終わればノーサイド。鹿児島と宮崎はライバル関係にありますが、その誇り高きスポーツマンシップには思わず感服せざるを得ません。自らの行動で示して見せたテゲバジャーロ宮崎のサポーターたちに、試合の勝ち負け以上に大切なことを、改めて教えられた気がします。

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(画像=『おたくま経済新聞』より引用)