全てはサッカーのために

宮澤は、高校卒業と同時に日テレ・東京ヴェルディベレーザ(現WEリーグ)に入団。またクラブだけではなく法政大学スポーツ健康科学部に入学した。大学進学を決めた理由は、これまでサッカー中心の生活をしてきたからこそ最後の学生生活を謳歌したい、という思いに加え、今後の選手生活に生かせるのではと考えたためであるという。

2021年、自分のスタイルにあったチームでプレーしたいという思いからマイナビ仙台レディース(現WEリーグ所属)に完全移籍。そして今W杯のなでしこジャパンに選出された。

日本女子代表 写真:Getty Images

強みを理解して成長し続ける姿

「本当に代表って、自分の特徴に自信がある選手が集まっている場所だと思うんですけど、スピードは誰にも負けたくないというのはあります」と語るように、宮澤の強みはなんといっても50m走6秒8のスピードだ。

U-16代表候補に選ばれた際にも「緊張しないように気を付けて、自分の強みのスピードを生かしたプレーができるようにしたい」とコメントし、マイナビ仙台のホームページでも得意なプレー、注目してほしいプレーに「スピードにのったプレー」を挙げていることから、自身の強みをは理解してきたことだろう。

日テレベレーザからマイナビ仙台に移籍した理由にも「ベレーザはパスがうまいチームで、私はサイドなどで生かしてもらっていました。でも私は自分でボールを前に出すのがスタイルというか強みで、そうした強みがあったから代表にも選ばれていたと思うんです」と明かしていた。

今W杯における、グループステージ第3戦のスペイン戦(7月31日)と決勝トーナメント1回戦のノルウェー戦(8月5日)のゴールなどからも、強みを活かして得点を量産していることがわかる。


ネイマール 写真:Getty Images

好きなサッカー選手は…

ちなみに自身の強みを理解してプレーをしてきた宮澤の好きな選手は、パリ・サンジェルマンに所属するブラジル代表FWネイマールだ。「どのようなプレーで魅了したいか?」という質問に対して「スピードに乗ったドリブルでたくさんのチャンスメイクをしたり、ゴール前でのアイディアで見ている人をワクワクさせたい。また、勝利という形で貪欲にゴールを狙う姿でも魅了したい」と回答している。


2011FIFA女子W杯ドイツ大会(日本代表優勝時)写真:Getty Images