- パートタイム雇用の特徴
今回は、OECD各国のパートタイム雇用率についてご紹介しました。
日本は先進国でやや高い水準から、上昇傾向が続いて近年では主要先進国で最も高く、OECDの中でも4番目に高い水準に達している事になります。
他の先進国では停滞・減少傾向なのに対して、逆行するような変化がみられるのが興味深いですね。 日本の場合パートタイム雇用は、正規雇用と比べると極端に平均賃金が低いという特徴があります。
少し古いですがOECDの統計データで、パートタイム労働者のフルタイム労働者に対する時給割合が公開されていました。
図5 フルタイム労働者に対するパートタイム労働者の時給比率 2003年OECD, Taxing Wages 2005を基に作成
パートタイム労働者のフルタイム労働者に対する時給割合 OECD TAXING WAGES 2005 2003年 単位:%
96 スイス 93 イタリア 92 フィンランド 92 オランダ 85 スウェーデン 81 フランス 78 ノルウェー 76スペイン 74 オーストラリア 74 ドイツ 66 カナダ 65 イギリス 48 日本
日本は48%程度と極端にパートタイム労働者の時給が低いという事になりそうです。
パートタイム雇用率が日本よりも高いスイスやオランダはかなり高い水準で、フルタイム労働者と遜色ありません。
日本ばかりがより低賃金のパートタイム労働を増やしているという事になりそうです。
皆さんはどのように考えますか?
編集部より:この記事は株式会社小川製作所 小川製作所ブログ 2023年7月28日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方は「小川製作所ブログ:日本の経済統計と転換点」をご覧ください。
提供元・アゴラ 言論プラットフォーム
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