セドリックとともに歩み始めた4代目以降…そして終焉
旧プリンス関係者からすれば、戦後の国産高級車では後発の日産に合わせねばならないとは…と悔しい想いもあったかと思いますが、現実にプリンスは日産に吸収合併されており、「日産プリンス店」と名を変えたプリンス販売店で、いつまでもプリンス車を売れません。
グロリアも1971年にモデルチェンジされた4代目からは、3代目セドリック(230型)の姉妹車となり、単に「日産モーター店のセドリック」、「日産プリンス店のグロリア」と、名前だけ違う同じクルマになり、末期のY34型を除けばほぼ同じ歴史をたどりました。
ただ、やはり「セドリックは日産車」、「グロリアはプリンス車」という、売る方も買う方も派閥じみた意識は常にあったようで、セドリックは日産らしい保守的高級セダン、グロリアはプリンスらしい高級スポーツセダン、という雰囲気があったものです。
同じクルマなので張り合っても仕方ないのですが、最終モデルのY34型(1999年)に至っては、セドリックが保守的な「ブロアム」系、グロリアがスポーティな「グランツーリスモ系」と、キャラクター分けされました。
その頃になると日産の販売網再編が進み、セドリックの日産モーター店は日産店と「日産ブルーステージ」へ、グロリアの日産プリンス店は日産サティオ店や日産チェリー店と「日産レッドステージ」を結成しており、一応キャラ分けする意味がまだ残っていた時期。
しかし、「もうどうでもいいワイ!」とばかりに「日産レッド&ブルーステージ」に統合してしまう販売会社もあり、いよいよグロリアとセドリックが並び立っても意味がなくなった2004年、両車ともなかよく廃止されます。
後継車は一応フーガという事になりましたが…その頃にはもうセダンなんて売れませんから、急速にどうでもいい扱いとなっていき2022年に廃止、グロリアの系譜を次ぐクルマは完全に消え去ってしまいました。
※この記事内で使用している画像の著作者情報は、公開日時点のものです。
文・MOBY編集部/提供元・MOBY
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