現在も転職サイトの登録者に対して「応募オファー」

 一般的に企業は不祥事が発覚した直後は当面の間、宣伝活動や積極的な採用活動を自粛するが、ビッグモーターは19日になるまでCMの放送を継続。さらに前述のとおり高額の待遇を提示して人材採用活動も継続。ある転職サイトに掲載されている募集要項には、

「学歴・職歴は一切関係なく、やる気を重視しています」

「クルマの知識ゼロでも安心」

「月給24万2,900円~200万円」

「【平均年収モデル】部長:年収3,668万円(38歳)」

といった文面が並び、実際に働く社員の声として以下のような内容も記述されている。

「都内の一等地にマイホームを購入」

「高級時計を衝動買いしたり、3~4台の車を持ってたりとリッチな生活を送っている社員がたくさんいます」

 さらには現在も、ある転職サイト上では登録者に対して「応募オファー」を送っており、そこには「平均年収957万円」「フリーター・中卒もOK」などと書かれている。ディーラー関係者はいう。

「この年収額はあながち嘘ではないだろう。新車や中古車に限らず、車のディーラー業界というのは、学歴や職歴問わずに頑張りと能力次第で誰でも高額の年収を得られる可能性のある実力主義の世界。確かにノルマに厳しい業種ではあるが、ビッグモーターのようなブラックぶりは特異中の特異な例。中小のディーラーや整備工場は悪い噂が広まればお客が来なくなって潰れてしまうので、そんなに悪質なことはできない。ビッグモーターのせいで業界全体の信用が損なわれるのは、いい迷惑。

 報道によれば、本社の幹部が月1で営業店舗を巡回訪問して掃除が行き届いているかを厳しくチェックして、できていないとクビになるので深夜まで掃除していたということなので、『そういう会社』だということでしょう」