「FERRARI RACING DAYS 2023」ではクラシケの展示も
「FERRARI RACING DAYS 2023」の会場には1970年代のスーパーカーブーム時代に人気を博したフェラーリ「512 BBi」、「250GT Coupe」、「365 GTB4」が展示されていて往時の輝きを放っていました。
ちなみにBBiとはBerlinetta Boxer injectionの略で燃料噴射にキャブレターからインジェクションが取り入れられた時代を物語っています。
「クラシケ」が果たす役割と価値
「クラシケ」はスーパーカーブランドとして世界でも類まれなる伝統と文化を創造してきたフェラーリの、アイデンティティとブランド価値を高める役割を担うと同時に、自動車産業の側面では技術がどういった過程を得て進化してきたのかを知る知的財産としての価値、その時代にどういったトレンドがあってデザインの趣向性がどのようなものであったかを知る自動車の文化としての価値を持ち合わせています。
また「クラシケ」は自動車が移動手段ではなく、愛車としての貴重性や文化として価値を高めるひとつとして、自動車産業や自動車文化が社会から憧れと尊敬を持たれることにつながる役割をリードすると捉えています。
フェラーリのブランドオリジナリティは「F1(Formula1:世界最高峰の自動車レース)の歴史はフェラーリの歴史」と言われるほどに唯一無二の存在としてレースを軸に自動車産業や文化の中心を担ってきましたが、貴重なヒストリックカーでも同様に「クラシケ」によって後世に文化を残していくフェラーリは貴重で稀有の存在と言えるのではないでしょうか。
昨今、フェラーリではクラシックカーやサーキット、氷上走行といった各種イベントや、ドライビングスキル向上のためにレベル別やMT車の講習会なども実施しており、今後はいずれのイベントも日本での開催を検討しているとのことです。
日本において自動車文化が広く認知され、理解と尊敬を社会全体から得られるかどうかはフェラーリの「クラシケ」のようなかけがえのない宝の取り組みが発展していくかどうかにかかっているので、今後も注目していきたいと思います。
文・橋爪一仁/提供元・CARSMEET WEB
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