スタイルに関して
オモリを遠くへ飛ばすためには、遠心力、サオの反発力、物理の法則などを利用して飛ばす。実釣を意識した投げ方としては、前述の3種類が基本となる。V字と回転投法は人によって甲乙つけがたいが、この2つのスタイルをマスターするのが良いだろう。
だが回転投法はある程度広いフィールドが必要になるため、近くに人がいる場合は危険を伴う。周囲への安全性を考慮した場合、比較的狭い範囲でキャストすることができるV字投法が理想的な投法だろう。

キャスト時の力の入れ具合は、7~8割程度が理想。力み過ぎはリリースのタイミングや体の向きがコントロールできなくなって毎投不安定になり、危険性が増す。力任せに振るのではなく、何よりもコントロールできる所へキャストしよう。
リリース角度は物理の法則的に言えば45度だが、それはあくまで平坦な場所でのこと。傾斜がある砂浜ではその分を意識した角度が必要だ。水平線で見て45度なので、前傾姿勢になりやすい砂浜では、リリースポイントもその都度変える必要がある。
オモリの垂らしは、一般的に2番目と3番目のサオの接続部~リールまでの長さが一般的。垂らしが短すぎると、早めにサオへのモーメントが働き、肩とひじが負荷に負ける。垂らしが長い場合、サオへ遠心力とオモリの負荷が伝わるのが遅くなり、リリースのタイミングが遅れる。
サオについて
飛距離を出すためには、反発力の高いサオを使用する。オモリ負荷が高いサオほど反発力は大きい。7色を意識するのであれば、オモリ負荷33号以上を使おう。

長さは一般的に405cmが主流だが、それよりも短いサオも発売されており、短い分スイングスピードを速くすることができる。また空気抵抗が小さくなり、スイングスピードが上がり飛距離がアップする。
サオを曲げるには、等速運動的に負荷をかけて曲げるのではなく、瞬間的に力を加えて曲げることが大事。サオの反発力に慣れるまでは繰り返し練習し、そのサオの特性を知ることが大事だ。最初はあまり負荷をかけずにキャストを行い、慣れてきたら徐々にサオへの負荷をかけていこう。
リールについて
リールは大型のスピニングが主流。スプールの溝は浅く幅広く、またスプールの角度やエッジの角度も大事だ。

スプールの角度に関しては、イトの放出抵抗を考えた場合、角度のきついスプールほど、放出抵抗が軽減され飛距離アップにつながるが、その分放出時にイトがまとまって出てしまうトラブルも増加傾向にある。