3匹目の43cmのチヌを追釣
ウグイを注文した便が到着するまで、追釣を狙って外向きの落とし込み釣りを再開。すると9時前に、今度は目印仕掛けが落ちるペースが鈍った。
波止際の着生物に仕掛けが引っ掛かったのかと思い静かに竿先を少し動かすと、魚が掛かった。止めアタリへの聞き合わせに偶然なったという形だ。
足元の安全に十分に気を配りながら、慎重に魚を寄せて海面で空気を吸わせ、タモ入れに成功。今度も43cmの良型で、ストリンガーには3匹目の釣果が加わり、写真の撮れ高は十分で大満足。と、ここでふとある思いが頭に浮かんだ。
「フィッシュシェアリング」で寄付
ウグイを注文していた9時便が船着き場に着いたので、空のバケツを持参して船上でウグイ3匹を購入した。
その際に船長に相談すると「チヌなら生きていて身がバンバンやったら受け入れる」との答えだったので、ストリンガーに掛けて生かしておいた45cm、43cm、43cmの3匹のチヌを船上に持ち込んだ。船長は受け入れの段取りを整えて引き取り完了。「ありがとうね」と心に染みる一言もいただいて恐縮しきりだった。
これは、武庫川渡船が社会活動として企画した「フィッシュシェアリング」に対する釣魚の寄付で、活きたチヌ・ハネ(フッコ)、即〆のメジロ(ワラサ)・ブリなどの釣果を鮮度などの条件付きで釣り人から一旦受け入れて、地元のボランティア団体などの「子ども食堂」や食育活動の場などに橋渡しをする仕組みだ。
フィッシュシェアリングの詳細は武庫川渡船のホームページのほか、サンテレビ公式YouTube「釣った魚をおすそ分け “フィッシュシェアリング”」でも紹介されているので、関心のある方はご欄いただきたい。
なお、繰り返しになるが、釣魚の寄付は鮮度などの条件付きなので、いきなり持ち込まず事前に武庫川渡船のスタッフに確認してから行うようおすすめしたい。
ルアーマン2人がブリとメジロを手中
沈黙状態が続いていた波止に活気を呼び込んだのは、9:20頃のルアーマンのヒットだった。ロッドは大きく弧を描き、全身を使ったロッドワークで奮闘する姿が周りの釣り人たちの視線を釘付けにした。
助っ人が現れネットイン。ルアーマンは興奮冷めやらぬ面持ちで助っ人にお礼を言って、見事なブリを手にした。
状況を聞くと、底のタナから巻き上げてくる途中でヒットしたとのこと。さらに10時過ぎに別のルアーマンもメジロを仕留めた。朝の地合いの時間帯から大きく遅れて、青物の回遊が訪れたようだ。