ナイロンラインの短所

続いて、ナイロンラインのデメリットを見ていこう。

ラインが太くなりがち

後に説明するPEラインに比べると、ナイロンラインは強度面で大きく劣る。道糸として使用する場合は、その釣りの生命線になるため、どうしても少々太いものを使用する必要がある。結果として、リールに巻く総糸巻き量が減ってしまうため、ワンサイズ大きなリールが必要になることがある。これはタックルの軽さを追求するライトゲームにおいて、大きなデメリットと言える。

波止(堤防)で使用する釣り糸は【ナイロンとPEラインのどちら?】各々の長所・短所を解説 リールの糸巻き量に注意(提供:TSURINEWSライター荻野祐樹)

飛距離を稼ぎ辛い

ラインが太くなるということは、その分糸グセも付きやすくなる。そのため、細いラインより風・空気抵抗をより受けやすくなり、飛距離を稼ぎ辛くなる。軽いものを遠くへキャストする必要があるルアーフィッシングには不向きと言えるだろう。

アタリが取り辛い

ナイロンラインは伸び縮みしやすいという特性があるため、魚の繊細なアタリを取り辛い。小さなアタリを捉えていくカワハギ釣り等には不向きだ。

耐久性が低い

ナイロンラインは、先述した通り伸び縮みする素材の為、数回使用するとラインが著しく劣化する。また、紫外線にも弱い。獲物がヒットした時に切れてしまうリスクを考え、短期間で定期的に交換する必要がある。

PEラインの長所

次に、PEラインを使用する理由や長所をみていこう。

ラインを細くできる

PEライン最大の長所は、強度面が非常に優れているという点。ナイロンラインより遥かに強い為、細いラインを使用することができる。その分、リールもコンパクトな物を使用することが可能となるので、ライトゲームはPEラインに分があると言える。

飛距離を稼げる

PEラインは糸癖が非常に付きにくく、しなやかな素材だ。また、強度があるためラインを細くできるので、風・空気抵抗をより受けにくくなり、圧倒的な距離を稼ぐことができる。

距離を把握できる

大半のPEラインには、1m・5m毎にカラーマーキングが施されていて、10mを超えると色が変わる。これを目安に飛距離を把握することで、「20mラインでアタリが集中している」「ライン2色目あたりにシモリがある」といった状況把握がしやすくなり、より効率的に釣果を伸ばすことができる。

波止(堤防)で使用する釣り糸は【ナイロンとPEラインのどちら?】各々の長所・短所を解説マーキングは非常に役立つ(提供:TSURINEWSライター荻野祐樹)

長持ちしてコスパ良

PEラインは非常に耐久性の高い素材のため、釣行後にきちんと手入れを行っていれば、(使用・保存状況・釣り方にもよるが)1年程度は使用できる。最初に購入する際は高く感じても、トータルで見るとコスパが良いと言える。