この名勝負は、もっと広く語り継がれるべき

「えっ?これ全部軽自動車?」60’s初期日本GPを盛り上げた3つ巴の大決戦!スバル 360 vs スズキ フロンテ vs マツダ キャロル【推し車】
(画像=新世代のホンダ N360やスズキ フロンテSSによるパワー競争に、発売10年目にしてホットモデルの「ヤングSS」を投入したスバル360、カタログスペックの36馬力は第2回日本グランプリのフルチューンレーサーに迫る数値だった、『MOBY』より引用)

ちなみに、1963年の大敗後はプリンス同様、スバルにも「なんで遅いんだ」と苦情が殺到したので、1964年の第2回グランプリで勝利したスバルは巻き返せたか…というと、そう単純にはいきません。

そもそもスバル360は1962年に発売したキャロルに軽乗用車販売のトップを奪われており、第2回グランプリの結果が多少響いたとはいえ、1964年もキャロルが軽乗用車で56%とトップを維持するという、意外な結果になりました。

1965年には巻き返したスバル360がトップを奪回するも、1967年にはホンダのN360に圧倒され…と案外報われず、第1回グランプリでの失敗が惜しまれます。

もう1つの雄、スズキも第1回優勝、第2回3位入賞と結果を出した割に、FF車の信頼性不足が響いてか市場でのシェアは拡大できず、2代目フロンテ(1967年)からRRレイアウト化、軽量ハイパワー路線でホンダN360へ挑むことに。

結果的には、第1回、第2回日本グランプリで熱く火花を散らした3社とも販売に大きな影響は出せず、「しょせんは下位のマイナー争い」で目立たなかったとはいえ、レースにかける情熱はトヨタやプリンスの熱戦に決して劣らない、歴史に残る名勝負でした。

※この記事内で使用している画像の著作者情報は、公開日時点のものです。

文・兵藤 忠彦/提供元・MOBY

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