ワクチンを打てば打つほど感染が広がる?
これも反ワクの皆さんがよくいうことですが、こちらの相関図を。
感染したことを示す抗N抗体の保持率がワクチンを打っている県の方が少ない。感染防止効果はなくなったわけではなくて少しはあったのかもしれないが、少なくとも打てば打つほど感染拡大する事象は日本には発生していないとはっきり言えます。
ワクチン打ってると感染しても抗N抗体ができにくいという話もあるので、累計の陽性者数で見てみると、
逆に相関が高まってしまった・・・・・謎
ただ、ここまで明確に相関があると、ほかの理由、たとえば「田舎の未接種者は怖いのでワクチン打ちまくる」とか「東北の高齢者は閉じこもりまくった」という仮説も成り立ちますので、ワクチンに感染防止効果があったと断定することはこの相関図では難しいのですが、
打てば打つほど感染拡大するという事象は発生していない
とは断言できます。
オミクロンに罹患したけどワクチン打った方がいいですかこれは動画の中に出てくる私が免疫学の専門家である東京大学准教授の新田剛氏と、ウイルスの専門家である京都大学准教授の宮沢孝幸氏の両氏に質問したのですが、お二人とも声を揃えて「自然感染したのであれば必要なし」とおっしゃいました。
そもそもいまのワクチンはXBBには対応しておらず、接種しても非常に弱い抗体しかできないことが分かっています。
オミクロン株XBB.1.5に対する治療薬と2価ワクチンの効果は?/東大
5回目にBA.4/5対応2価ワクチンを接種した人のXBB.1.5に対する中和活性は、従来株やBA.2に対する中和活性より著しく低下していたが、低いながらも中和活性を有していた。
著しく低下していたとあるのにそれでも「BA.4/5対応2価ワクチンによって免疫応答を改善できる」としているのが苦しいところですが、基礎疾患がある高齢者ならそれでも少しでもリスクを下げるために接種してもいいかもしれませんが、健康な人が接種する意味は・・・・と、わたしは思います。どうしてもというならXBB対応のワクチンが出るのを待つかですが、それまでに新しい株が出たらどうすんの、です。
そんなわけで、非常に長いですが面白いシンポジウムでした。私の発言は最後の方です。
編集部より:この記事は永江一石氏のブログ「More Access,More Fun!」2023年6月26日の記事より転載させていただきました。