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1980年代に現れた、「リトラクタブル・ヘッドライトのフツーな国産車」
マツダ 3代目コスモ 4ドアハードトップ(1981年)
1980年代に現れた、「リトラクタブル・ヘッドライトのフツーな国産車」

(画像=スポーツカーやスーパーカーのかっこいいアイコンと思われていたリトラクタブル・ヘッドライトだが…(画像はNAロードスター) ©stekin/stock.adobe.com,『MOBY』より 引用)
普段はフロントボディの中に隠れて澄まし顔、必要とあらばパカッと開いて眼の前を明るく照らす「リトラクタブル・ヘッドライト」。
ウェッジシェイプ(クサビ型)ボディの先端に配置し、空気抵抗の低減と実用性の両立に寄与する、あるいはかつてのアメリカのように保安基準で求められるヘッドライトの高さをクリアするのに不可欠な装備として、スポーツカーやスーパーカーでよく使われました。
ただしボディ先端に重い可動部を備え、ライト使用時の空気抵抗や視界悪化というデメリットや、歩行者衝突時保護の観点、それにアメリカの保安基準変更もあって今ではほとんど採用されません。
しかし1980年代の日本ではファッション的要素もあってか、スポーツカー以外での採用も…今回はそんな「リトラクタブルヘッドライトを採用した意外な国産車」を紹介します。
マツダ 3代目コスモ 4ドアハードトップ(1981年)

(画像=画像は2ドアハードトップだが、3代目コスモ前期型は4ドアハードトップもリトラクタブル・ヘッドライトだった,『MOBY』より 引用)
それまで国産車ではスポーツクーペのみに採用されていたリトラクタブル・ヘッドライトを、実用的な4ドアサルーンへ初めて搭載したのは3代目のコスモ。
4ドア / 2ドアハードトップと4ドアセダンがラインナップされたうち、リトラクタブル・ヘッドライトで有名なのはいかにもスポーティなコスモらしい2ドアハードトップの方ですが、4ドアハードトップにも採用されていました。
しかし、いかにハードトップとはいえ実用サルーンに求められるデザインとしては少々奇抜過ぎたようで、1983年10月のマイナーチェンジで4ドアハードトップはオーソドクスな固定式ヘッドライトへ更新されています。