伝説の12Vバッテリー16個積みハイブリッド車

『ツイン49万円』伝説の“バッテリー16個積みハイブリッド仕様”も!話題性満点のマイクロカー・スズキ ツイン【推し車】
(画像=スズキ歴史館に展示されているツインハイブリッド、『MOBY』より引用)

また、ツインには発売当初から139万円もするハイブリッド車(※)があり、ガソリンBの3速ATに対し4速AT、さらにモーターアシストを活かして10・15モード燃費32.0km/Lと、ガソリンB(22.0km/L)より格段の低燃費とゆとりある加速/巡航性能を誇りました。

(※ハイブリッドB、後にエアコン/パワステレスで129万円のハイブリッドAも追加)

ただしこのハイブリッド、エンジンとミッションの間に薄型モーターを配置して加速時にモーターアシストするものの、モーター単独でのEV走行はできないという、初期のホンダIMAと同じ簡素な1モーター式ハイブリッドだったのはともかく、バッテリーが奇抜。

なんと当時日産が使ったくらいで最先端のリチウムイオンや、トヨタやホンダが使ったニッケル水素の大容量バッテリーではなく、オートバイ用のメンテナンスフリー12V鉛バッテリーを8個直列×2セット直列で「192Vという事にした」という、すさまじい力技で搭載。

座席後方、下部にインバーターなど制御系、上部に走行用バッテリーが搭載されており、車重730kgとガソリンBより150kgも重量増加しているほか、バッテリーは専用品でオートバイ用をそのまま使えるわけではありません。

寿命は5年程度でユニット交換は約13万円、しかも純正部品は欠品なので、現存しているツインハイブリッドは何らかの方法で手間をかけて交換しない限り、ハイブリッド車としての運用をあきらめているのでしょうか。

ガソリン車にしてもハイブリッド車にしても「ド直球」で妙なクルマを作ったスズキですが、さすがに懲りたのか2005年に販売終了後、同種のクルマは作っていません。

※この記事内で使用している画像の著作者情報は、公開日時点のものです。

文・兵藤 忠彦/提供元・MOBY

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