連続的なウインドウグラフィックが特徴の2代目

ドブロは、2010年に2代目にバトンタッチした。デザイン上の特徴は、初代では独立していた側面各窓が、2代目では連続的かつ後方に向かって切れ上がるような処理になっていたこと、そして水滴型ヘッドライト・縦長の大きなグリルの採用である。せっかく初代後期でキリッとした表情を得たのに、2代目ではまたどこか愛嬌ある顔となったのも面白い。プラットフォームはCセグメントに近い体躯を持つ「グランデプント」用のため、車体全体も大型化しており、使い勝手の向上も果たしている。製造はトルコに集約されていた。

【ニューモデル情報通】Vol.14 「フィアット・ドブロ」日本導入記念! その兄弟車たちとドブロの歴史を掘り下げる
(画像=これまた愛嬌のあるマスクを持つ、2代目ドブロ。、『CARSMEET WEB』より引用)
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(画像=2代目ドブロも本質は商用バン。奥のモデルがそれだ。、『CARSMEET WEB』より引用)
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(画像=2代目にも、ロングホイールベースの「マキシ」を設定していた。、『CARSMEET WEB』より引用)

2代目もビッグマイナーチェンジを受け端正な顔立ちに変化

ところが歴史は繰り返すのか、2代目ドブロは2015年のマイナーチェンジでフロントを大きく再整形。これまでのどんなドブロよりも精悍なマスクを獲得した。サイドの勢いがあるウインドウグラフィックと似合う、良いフェイスリフトではないだろうか。変更は多岐にわたり、インテリアも大きく刷新。デザインはより乗用車的になり、質感も大きく向上した。

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(画像=つり目のヘッドライトを得て、シャープな印象に変わった、2代目後期のドブロ。、『CARSMEET WEB』より引用)
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(画像=こちらは商用バンの「カーゴ」。写真は上位モデルなのでボディ同色バンパーを備えるが、低廉モデルでは従来通りの未塗装樹脂バンパーのままだった。、『CARSMEET WEB』より引用)

2代目からは兄弟車としてドイツ向けの「オペル・コンボ(D)」、英国向けの「ヴォクスホール・コンボ(D)が生まれたほか、北米市場にも、後期型を「ラム・プロマスターシティ」として供給していた。これは2014年にフィアットとクライスラーが合併した成果のひとつだ。

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(画像=北米市場向けの「ラム・プロマスターシティ」。ダッジの商用車ブランド「ラム・トラックス」から販売されるが、製造はトルコのトファシュである。写真は商用バンの「トレードマン」だが、乗用モデルも設定。エンジンはさすがに北米向けだけあって、クライスラー製の2.4L「タイガーシャーク」エンジンを搭載する。なお「ラム・トラックス」は、以前は「ダッジ・ラム」などの車名に見られたが、2009年以降はブランド名として独立している。、『CARSMEET WEB』より引用)

実はステランティス以前から始まっていた、プジョー・シトロエン・フィアットの商用車協業関係

そして3代目ドブロからは、フィアットベースからプジョー・シトロエンベースに切り替わった、ということになるのだが、フィアットとプジョー・シトロエンの間で商用車を共同で作る歴史は深く、なんと45年も前の1978年からスタートしている。その詳細は別記事でも取り上げているので、ぜひこちらご覧いただけたら幸いである。

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(画像=フィアットとプジョー・シトロエンが共同で商用車を作るのは珍しいことではなく、その歴史も長い。写真は、左から「フィアット・デュカト」「シトロエン・ジャンパー」「プジョー・ボクサー」の3兄弟である。いずれもフィアットとPSAが共同で設立した「セベル」で生産されている。、『CARSMEET WEB』より引用)

文・遠藤イヅル/提供元・CARSMEET WEB

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