政治が全然煮え切らないぞー

自民党政調全体会議で防衛費増額の討議が大紛糾したと報じられています。防衛費問題は総論賛成各論反対に近い状態で、国民も含め増額は良いのだが、その増額の財源を国民に負担させるのはどうか、という話です。そもそも有識者会議のメンバーが偏った顔ぶれで初めから負担増は国民に押し付けるがありきの話でした。岸田さんはそれを当然、承知だし、そんな話は政治家に限らず誰でも耳にしていました。今回、自民党議員にきちんとした形で説明したのがこの全体会議で、反対派が「バカヤロー」と叫んだわけです。

財源は所得税増税が無理だから法人税に押し付けたいというものですが、これはいくら何でも趣旨が無茶苦茶。まるで家の中の引き出しを全部開けて「あっ、ここにあるじゃん」というようなものであまりにも低次元。私だってバカヤローと叫びたいです。防衛国債でいいじゃないでしょうか?昔、高橋是清がロンドンで日露戦争起債で苦労した話がありますが、資金の使途の性格からは国債が向いていると思います。日本の財源を巡る議論は分かりにくいのです。日本には金があるという一方で財務省は財源云々を言います。財務省官僚は足し引きだけの大福帳とのにらめっこではなくやりくり上手な賢さを見せてもらいたいものです。

旧統一教会の被害者救済法案も12月10日に参議院で可決が見込まれます。ぎりぎり法案可決という恰好だけはつける形となりますが、中身は全く不十分で今後、走りながら修正を重ねていくことになりそうです。これだけ話題になった案件の法案一つすら立派なものにならないのは日本の政治も官僚も相当制度疲労を起こしているともいえそうです。そうなると「岸田さん、しっかりしてよー」になるのですが、交代という声が出ても火中の栗を拾う人材すらいないのが今の日本の政治界です。私はサラリーマン化した「職業政治家」と称したいです。

各党党首 各党HP・SNSより