4月の統一地方選挙と衆議院和歌山1区補選の主役は、間違いなく維新であった。政治評論家の解説ではなく、実際に自民党候補者として戦った評者の実感である。
辛くも神奈川県議会議員に初当選した評者であったが、4年前の前任候補者から約1,000票減らした末のギリギリの勝利であった。告示まで1か月を切った3月上旬に出馬表明した維新候補者は、僅か数週間で約10,000票を獲得。自民党から維新に、多くの票が流れたと推測している。
関東においても吹き荒れた維新旋風とは、一体何なのか。自民党は維新と如何に戦うべきか。そのヒントを得ようと本書を手に取った。
できない理由を並べ立てて、必要な改革を阻む勢力はどこにでもいる。だから、政治家には『喧嘩力』が求められるのだ。
本書は今春に大阪市長を退任した松井一郎氏による、政治家人生の回顧録である。