1. 家計の金融勘定:アメリカ

    次に、アメリカの家計について眺めてみましょう。

    図2 アメリカ 家計 金融勘定 対GDP比OECD統計データ より

    図2がアメリカの家計の金融勘定対GDP比です。

    1999~2007年まで負債が10%近くで推移しますが、2008年からピタッとなくなります。

    2008年はもちろんリーマンショックの年ですが、この時に金融資産の株式等が大きくマイナスになっているのも特徴的ですね。

    日本との大きな違いは、金融資産側の現金・預金はプラスで推移しているものの、その水準がせいぜい1~3%で低めという事です。

    逆に株式が比較的大きめの水準で存在感があります。

    アメリカの家計は一部かもしれませんが、株式投資が積極的であることを示していそうです。

    ただし、金融資産残高に占める株式等の割合からすると、フローでの存在感はそれほど大きくないですね。

    むしろマイナス側にも多く記録されていますので、1年間で株式の売却の方が多かった時期も多いようです。

    負債のうち借入は、2007年まではかなり大きな存在感でしたが、2008年にゼロになります。

    サブプライムローン問題が可視化されている部分ですね。

    資金過不足は2008年以降で3~10%です。