メールやチャットのチェックは1日2回で十分
長時間労働に悩んでいた頃の筆者はメールが届けばすぐにチェックしていた。メールの即レスは仕事がデキる人の象徴だと考えていたからだ。
問題は、メールが着信する度にメールチェックをしているとちっとも仕事が進まないことだった。
目の前の仕事に取り組んでいてもメールが着信する度にチェックと返信を繰り返した。返信だけでは終わらず、メールに依頼事項が書いてあればその都度対応することも度々あった。そうこうしているうちに別のメールがまた届いて同じことを繰り返す。まるでメールチェックで1日が終わってしまうような感覚を味わっていた。
しかしある時「メールチェックは1日2回でいい」と書かれた趣旨の本を読んだ。その本の著者も酒巻氏やN氏同様、急ぎの用件なら電話等で連絡がくるので頻繁に見なくてもよいと考えていた。
本当にそれで問題はないのか、不安を感じながらもいざ試してみると、酒巻氏の言う通り何も問題が起きずに驚いた。
それだけではない。仕事も驚くほど進むようになった。仕事の中断が減ったのだから当たり前ということになるが、必要なことは勇気だけだ。
「緊急の用件なら別の手段で連絡がくる」
あなたもそう割り切ってメールやチャットと距離を置いてみてはどうだろうか。今よりずっと効率よく仕事を進められるはずだ。
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滝川 徹(タスク管理の専門家) 1982年東京生まれ。慶應義塾大学卒業後、内資トップの大手金融機関に勤務。長時間労働に悩んだことをきっかけに独学でタスク管理を習得。2014年に自身が所属する組織の残業を削減した取り組みが全国で表彰される。2016年には「残業ゼロ」の働き方を達成。その体験を出版した『気持ちが楽になる働き方 33歳大企業サラリーマン、長時間労働をやめる。』(金風舎)はAmazon1位2部門を獲得。2018年に順天堂大学で講演を行うなど、現在は講演やセミナー活動を中心に個人事業主としても活動している。
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編集部より:この記事は「シェアーズカフェ・オンライン」2023年5月15日のエントリーより転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方はシェアーズカフェ・オンラインをご覧ください。