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ダイソン(ダイソン株式会社)がパナソニック(パナソニック株式会社)を訴えた裁判は、ダイソン側の敗訴となった。

パナソニック広告の差し止め認めず ダイソンの請求棄却

奇妙な訴訟だった。ダイソンの特許が侵害されたわけではない。デザイン(意匠)が模倣された(パクられた)わけでもない。パナソニックのドライヤーの広告が、「消費者」に誤解を与える――「盛りすぎ」なのでやめなさい――という訴えだった。

「誤解する」とされた消費者たちは、記事のコメント欄で以下のような投稿をしている。

そんなにパナソニックのドライヤーが脅威なのか?

たしかに脅威だろう。「きれいなお姉さん+ナノイー」の優美さに対し、ダイソンの「何千万も放出するマイナスイオン」というコピーは、武骨すぎて分が悪い。

しかし「風量」なら勝ち目がある。パナソニックの1.5m³(立法メートル)/分に対し、ダイソンは2.4m³(立法メートル)/分。差は歴然だ。「ダメージヘアに潤いを与える」のではなく「速乾でヘアダメージを減らす」方向に誘導したい。

ダイソン・パナソニックプレスリリースより 左:ダイソン 右:パナソニック