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こんにちは、医師・医療経済ジャーナリストの森田です。

皆さんは、ピーター・ゲッチェ氏(Peter C. Gøtzsche)をご存知でしょうか?

知らないですよね。。

実は、あの医学エビデンスの世界で最も信頼されている国際組織「コクラン」の創立メンバーで、まぁつまり医学界での超重鎮、この世界で彼を知らなければ「モグリ」と言われても仕方ないくらいのお方です。

なんと、ビッグ5と言われる世界の超有名医学雑誌(BMJ、ランセット、JAMA、NEJM、Anals of internal medicine)に全部で75本もの論文を載せたというとんでもない人です(普通の医師は1本でも載れば一生自慢できるし、教授クラスでも1本も載せてない人はザラにいます)。

詳しくはこちらのwikipedeiaを御覧ください。

そのピーター・ゲッチェ氏がコロナワクチンについて書いた本「ワクチン:その真実と嘘、そして論争(Vaccines: Truth, Lies, and Controversy)」が先日、冒頭の一部が無料公開となりました。

日本では5月8日からワクチンの6回目接種がスタートしておりますし、いいタイミングですので、この無料公開部分を翻訳し、なぜ彼が「コロナワクチンを打たなかったの?」について考えてみようと思います(一部公開とは言え、ネット記事としてはかなり長いので、その中から重要部分を抜粋しています)。

元原稿はこちら。

以下、解説します。

今回のコロナワクチンは、これまでに見られなかった驚くべきスピードで開発されました。武漢での発生から最初の3つのワクチンが緊急使用の承認を受け、大規模な試験の中間分析がランセットとNEJMに掲載されるまで、わずか1年しかかかりませんでした。

これは日本でもよく言われることですが、今回のワクチンは開発期間が非常に短いです。やはり彼はそのことを問題視しています。以下、その内容です。