GMのブランド買収と生産終了

その人気に目をつけ、自社の新たなSUVブランドへ加えようと目論んだのがGM(ゼネラル・モーターズ)で、1999年に「ハマー」のブランドを購入、生産は引き続きAMゼネラルへ委託します。
GMが他のGMブランド製SUVをベースにハマー風の外装を施した新型ハマー(H2や小型版のH3)を開発すると、従来のハマーは「ハマー」ブランドのフラッグシップモデル、「ハマーH1」と改名、引き続き生産を続けました。
ただ、ハマーの標準的なパワーユニットはハンヴィー同様に6.2リッターV8など大排気量ディーゼルがメインで、5.7リッターV8ガソリンエンジンもありましたが、3トン超の車重に対しては少々パワー不足です。
しかし新型の6.6リッターV8ディーゼル版も含め、新たな排出ガス規制への対応が困難になり、2006年モデルをもってハマーH1は生産終了してしまいました(AMゼネラル製の軍用ハンヴィーはその後も継続)。
2008年、リーマンショックに始まる世界恐慌で急激に業績が悪化したGMは2009年に経営破綻して国有化、「ハマー」ブランドも売却が決まったものの破談となってブランド廃止されてしまったので、ハマーH1はどのみち長くは作れなかったと思われます。
EVとしての再出発

その後もAMゼネラルは民生版ハンヴィーの販売をあきらめず、ハンビー・エキスポート社を通して海外向けの「ハンヴィーCシリーズ」を売り出しています。
再生なったGMも、所持し続けていた「ハマー」ブランドを活かし、ピックアップトラックやSUVブランド、「GMC」のサブブランドとしてハマーを復活、2021年にH1風のボディを与えたEV版SUV、「GMC ハマーEV」を発表しました。
かつて「ジープ」から枝分かれした軍用版ハンヴィーは、さらにAMゼネラル版「ハンヴィー」シリーズとGM版「GMCハマー」シリーズへ分かれ、ジープの系譜はさらに増えて続いていきそうです。
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文・MOBY編集部/提供元・MOBY
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