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ホンダ Z(2代目・1998年)
ダイハツ ネイキッド(1999年)

ホンダ Z(2代目・1998年)

この時は大して流行りもせず終わった《幻の車種》スズキ keiと軽SUVブームの先駆けたち【推し車】
(画像=コンセプトも乗り味も未完成、5ドア化が難しい作りにしてしまったホンダ Zはもっとも成功から縁遠い軽SUVとなってしまった,『MOBY』より 引用)

kei同様に1998年10月発売、ライフとともにホンダ軽の柱となるべく期待され、「UM-4」と称した斬新な4WDシステムを持つと説明されたものの、要するにアクティ系のアンダーフロアミッドシップへ乗用車風の上モノを載せただけ。

エンジンを縦置きにしてシビック用ミッションから前後へ駆動軸を出力した4WDシステムは新しかったものの、後にバモスのターボ車やアクティバンの4WD・AT車も同様の駆動系を組み込むと、「やっぱりそういう事だよね」となります。

ただしホイールベース2,360mmはアクティやバモスの2,420mmより短く、大径タイヤとサスペンションで高くなった最低地上高によりヒョコヒョコとした前後のピッチングが激しく、キャビン後退で重量バランスが後ろ寄りになってフロント荷重は不足気味。

筆者も一度借りて乗った事がありますが、雨の高速道路ではステアリングインフォメーションが曖昧、バモスやアクティと比較しても、運転していて気が抜けないクルマでした。

ミッドシップ乗りからすると「そういうもんだ」という事らしいのですが、特にスポーツ志向ではない実用車の軽SUVとしては一般受けしにくかったようで、某誌のユーザー評価ではかなり辛口の採点がついたのを覚えています。

しかし2002年8月販売終了と4年足らずの短命で終わったのは、後席ドアに当たる位置へミッドシップエンジンのインテークがあったためか5ドア化できず、最後まで3ドアだった事が致命的だったのかもしれません。

ダイハツ ネイキッド(1999年)

この時は大して流行りもせず終わった《幻の車種》スズキ keiと軽SUVブームの先駆けたち【推し車】
(画像=デザインやコンセプトには十分ヒット作となる資質はあったものの、カタチだけのパイクカーで終わってしまった感が強いダイハツ ネイキッド,『MOBY』より 引用)

すぐ新規格モデルが登場した主力車種に1年ほど遅れて追加されたダイハツ ネイキッドは、ボルト止め部分がむき出して簡単に交換可能な外装パネル、半ばむき出しのドアヒンジなど、「あえての無骨感」を出したパイクカー的な軽SUV。

最低地上高も確保されてソコソコの悪路走破性もあり、一部に熱心なファンもいたので、育て方によっては後のハスラー以前に軽SUVのヒット作となる可能性を秘めていましたが、やはり軽自動車ブーム以前の軽SUVでは力不足だったのか、1代きりで終わりました。

熱心なファンの1人、テリー伊藤氏がプロデュースした特別仕様車「ネイキッド-@1(アットワン)」や、角目ヘッドライトで雰囲気を変えた「ネイキッドF」も追加されています。