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  1. 金融勘定とは?

    前回までは、G7各国の金融資産・負債残高の比較をしてみました。

    バブル崩壊までの日本経済の特殊性や、その後の変化が見えてきた気がします。

    金融資産・負債残高はストック面となりますので、株式などは時価評価となります。

    過去の金融資産の値上がりなどで時価額が変化しますので、実態が掴みにくい部分もありますね。

    今回からは、各経済主体の金融勘定(フロー面)に注目してみたいと思います。各経済主体のその都度の挙動がより明確に表現されると思います。

    以前は金融資産と負債の増減に注目してみましたが、今回はさらに踏み込んでより詳細の変化を見てみましょう。

    是非前回のグラフと照らし合わせながらご覧いただければと思います。(参考記事: 「資金過不足」って何?)

    また、金融勘定の取引項目については、是非下記記事にてご確認下さい。(参考記事: 「資金循環」って何?)

    経済主体: 家計、企業、政府、海外、金融機関 取引項目: 現金・預金、貸出、債務証券、株式等、保険・年金・定型保証、対外直接投資、対外証券投資、その他

    金融勘定は、1年間の金融資産や負債の増減の記録となりますので、次の4パターンが考えられます。

    (1) 金融資産増える → 資金過不足プラス (2) 金融資産減る → 資金過不足マイナス (3) 負債増える → 資金過不足マイナス (4) 負債減る → 資金過不足プラス

    今回は従来通り、金融資産は青・緑系、負債は赤・橙系の色として表現します。