3. ニューギニア島のビアミ族

 このビアミ族は数十年前まで共食いを実践していた種族であったことがわかっている。

 2011年、イギリスの探検家でテレビタレントのピアーズ・ギボン氏が、ニューギニア島の土着民族であるビアミ族を訪問して彼らを取材しているのだが、食人をしていた頃を知っている部族の年長メンバーの話によれば、病に倒れ瀕死の状態にある男の悪口を言っている疑いのある2人の女性を殺し、豚の丸焼きのように火で焼いて食べたケースがあるという。

カニバリズムと食人の真実まとめ! 歴史的な10の事例
(画像=ピアーズ・ギボン氏とビアミ族の長 画像は「Live Science」より引用,『TOCANA』より 引用)

4. パプアニューギニアのフォレ族

 パプアニューギニアの部族であるフォレ族もまた1950年代まで食人の習慣があった。

 しかし、かつて彼らの間で人肉食が原因で生じる「クールー病」と呼ばれる致命的な脳疾患が風土病として流行し、部族内の多くの人命が失われた経緯がある。

 ところが、部族のすべてのメンバーが死亡したわけではなく、一部のメンバーは、クールー病をはじめ狂牛病などの他の「プリオン病」に耐性のある遺伝子を獲得していたのである。研究者の間では彼らはある種の“進化”を遂げたのだと考えられているということだ。