MF:高嶺朋樹

評価点:4

ユース世代から慣れ親しんだ北海道コンサドーレ札幌を離れ、柏を新天地として選んだMF高嶺朋樹。ここまで10試合全てに出場し、札幌時代と変わらないハードワークと激しいボールホルダーへのチェックを披露。さらに長短のパスを使い分け、背後を狙うスピードスターFW細谷真大とのコンビネーションでチャンスメイクする場面も見せている。

開幕から不調が続くチームは攻撃面でリーグ最少の得点数にあえぎ、守備でもクリーンシートは1試合のみと嚙み合わない序盤戦を過ごしている。そんな中でも随所に良さを見せる高嶺。フル出場はわずか2試合のみだが、第2節のFC東京戦では中央から展開力の高さを発揮。第5節サンフレッチェ広島戦では最後の最後で広島のDF塩谷司にかわされ失点を許したものの、終盤まで広島の猛攻に耐える守備への貢献もあった。移籍初年度から全試合に絡んでいることと、持ち前の守備力が随所に見られること、一方で直近の4試合はベンチスタートであることを考慮して評価を4とした。

柏レイソル MF山田康太 写真:Getty Images

MF:山田康太

評価点:2

昨2022シーズンまでJ2のモンテディオ山形で中心選手として多くの試合に絡み、ゲームメーカーとしての能力を発揮していたMF山田康太。柏への移籍初年となる2023シーズンは第10節終了のここまで、残念ながら良さを発揮できているとは言えないスタートに。出場機会は多く確保できており、スタメンでない試合でもほぼ毎試合ベンチ入りしていることから、ネルシーニョ監督の信頼は勝ち得ているように見える。しかし、山田の魅力である高い技術が発揮される場面は少なく、得点・アシストともにまだ生まれていない。

昨年の得点パターンから見ても、周りと相互に生かし合う関係性が生まれて初めて山田の良さは表に出る。新天地ですぐに連携面を求めるのは酷だが、中盤の層が厚い柏においてポジションを掴むためには悠長なことを言っている余裕はない。第2節のFC東京戦では先制点につながるパスワークにも絡んでおり、まったく噛み合っていないわけではない。とはいえ、山形時代に見せていたアグレッシブさとテクニックが見られないこと、徐々にではあるがベンチスタートが多くなってきたことから評価を2とした。


柏レイソル MF仙頭啓矢 写真:Getty Images