2020年に発売され、初期モデルが最初の車検を迎えるトヨタ ヤリスクロスと、ダイハツとの共同開発によりその前年に発売されたライズ。
国内のSUV新車販売台数で、つねにトップ争いをしている2台の新車価格(2023年4月)は、ライズが171万7000円〜233万8000円、ヤリスクロスは189万6000円〜293万6000円。
中古車ならライズは1.0L時代の最上級グレード「Z」、ヤリスクロスは中間グレード「G」の2WDモデルが200万円で狙えます。
それぞれ特徴を見ながら比較してみましょう。
目次
コンパクトSUV市場を席巻するライズとヤリスクロス
グレードで選ぶならライズだけど、モデルの格ではヤリスクロスが上という難しい選択
コンパクトSUV市場を席巻するライズとヤリスクロス

2019年11月に販売が開始されたライズは、ダイハツ ロッキーのOEMモデルです。発売翌年の2020年は12万6038台を売り上げ、国内のSUV販売のトップに輝きました。
全長3,995mm×全幅1,695mm×全高1,620mmという全長4m以下の5ナンバーのボディサイズながらSUVらしい力強さと踏ん張り感を表現したエクステリアは、フロントまわりを中心にダイハツ ラッキーと異なり、トヨタのキーンルックが採用されています。最小回転半径は4.9mと非常にコンパクトです。
ラゲッジ容量はクラストップレベルの369Lを確保していることにくわえ、荷室高865mmと背の高い荷物も収納できるサイズを実現。さらにリアシートを倒せば長尺物にも対応可能なフラットで奥行きのある空間が現れます。
パワートレーンは、当初1.0Lガソリンターボで駆動方式は2WD(FF)と4WDが用意されましたが、2021年のマイナーチェンジでFFモデルにハイブリッドが追加されるとともに、ガソリンエンジンも1.2Lエンジンへと置き換わりました。

ヤリスクロスはライズよりも約10ヶ月遅れの2020年8月末に販売が開始されました。2021年は8万2680台を売り上げ、ライズ(8万3620台)に次いでSUV販売2位を獲得しました。
ヤリスと同じGA-Bプラットフォームを使いながら、専用のボディが与えられたヤリスクロスは、ヤリスよりもひとまわり大きい全長4,180mm×全幅1,765mm×全高1,560mmというサイズで、最小回転半径は5.3mです。
エクステリアは、ヤリスの凝縮感に加え、SUVならではの力強さと存在感を表現したバランスのよいプロポーションを実現しています。
インテリアは、センターコンソールからディプレイオーディオにかけて縦方向の流れを強調することで力強さを表現。さらにインパネ上部にソフトパッドを採用したり、新素材フェルトをドアトリムに採用するなど上質で心地よい空間となっています。
390Lの容量を実現したラゲッジスペースには、6:4分割のアジャスタブルデッキボードや、ユーティリティフック、フレックスベルトなどを装備して、多彩なアレンジを可能とするほか、リアシートを4:2:4分割として4名乗車で長尺物を収納できるよう設計されています。
パワートレーンは、1.5Lガソリンエンジンと1.5Lエンジン+電気モーターのハイブリッド。駆動方式は、いずれも2WD(FF)と4WDが用意されます。
グレードで選ぶならライズだけど、モデルの格ではヤリスクロスが上という難しい選択

ライズのZグレードは、ラインナップ中もっともトップに位置するグレードだけに装備が充実しています。
まずエクステリアは、メッキのアウトサイドドアハンドルをはじめ、ヘッドランプ(オートレベリング機能付)&クリアランスランプ、フォグランプ、イルミネーションランプ、リアフォグランプがLEDとなり、ウインカーはLEDのシーケンシャルターンランプです。
ホイールは唯一の17インチで、デザインも専用の切削光輝+ブラック塗装です。

いっぽうヤリスクロスのGグレードは、エントリーグレードのXをベースに上級グレードZに近づけた内容です。
ランプ類はフロントのターンランプとデイタイムランニングランプはLEDですが、ヘッドランプはハロゲン。リアはLEDですが、上位グレードと発光する箇所が異なります。
ホイールは上位グレードは18インチですが、Gグレードは16インチのアルミ製。アッパーグリルの処理も上位グレードとは異なります。