みなさん、こんにちは、タイ在住写真家、旅ライターの大里康正です。
タイには巨大なピンクの象が横たわる寺院があることをご存じですか?とても優雅な寝姿です。そこに参拝すれば、願いが通常の3倍速で叶うとまでいわれている寺院「ワット・サマーン・ラッタナーラーム」は、バンコクから比較的近いことから観光に便利なパワースポットで、ぜひ、訪れてほしい見どころ多数の寺院です。
祈願成就が早い寺院として知られていますが、では具体的な3倍速という数字はどこから出てきたのか?そこにはある理由が考えられます。(詳しくは本文で。)
タイ観光では必見のピンクの巨大な象がいる「ワット・サマーン・ラッタナーラーム」の見どころを、敷地内のその他のユニークな場所を含めご紹介します。
目次
寺院のシンボル「ピンクの象・ガネーシャ」
3体の神仏が3倍速の由来?
寺院のシンボル「ピンクの象・ガネーシャ」
バンコクから車で約1時間半と比較的近いことから、観光に便利なチャチューンサオ県にある寺院が「ワット・サマーン・ラッタナーラーム(Wat Saman Rattanaram วัดสมานรัตนาราม)」です。
この寺院の象徴的存在こそ優雅に横たわっているピンクの象で、その巨大さと神秘的な姿は、一度目にすれば一生忘れられないインパクトがあります。
ピンクの象は、高さ16m、横22mもあります。タイには数多くの象のショーがあることはよく知られています。そこから分かるようにたくさんの象がいて、しかも仏教徒が多い国なので何か仏教と関係があるのだろうと考える人もいることでしょう。
しかしタイ国内で多くみられるこのような姿の象は、ガネーシャと呼ばれ、インドのヒンドゥー教の商売繁盛、様々な障害を取り除いてくれる厄除けの神、そして学問の神とされています。
仏教徒が国民の95%といわれるタイであっても、実は日本人が思っているよりも他国の神々に寛容で、同時に信仰の対象ともなっています。巨大なインドの神が横たわっていても何ら不思議は無いというのは、とても興味深いことといえるのではないでしょうか。
3体の神仏が3倍速の由来?

それではなぜ、3倍速で願いが叶うと言われるようになったのでしょうか。寺院内にはピンクのガネーシャだけではなく、その他の国の神仏の巨大な像もあります。
ガネーシャを正面に見て右方向に進むと、バーンパコン川(Bangpakong River)に設けられた巨大な蓮華の仏式回廊があり、そこから3体の巨大な像を一度に見ることができます。この3体の3が、いつのまにか3倍速に結び付けられたと考えられます。
ガネーシャは既に説明しましたので、残りの像については、これから触れていきます。
この寺院が一般参拝のために建築されたのは2011年のことですが、それ以降、参拝すると祈願成就までのスピードが早いご利益がある寺院として知られるようになりました。そこから3体の像と結びついていつのまにか3倍速といわれるようになったのではないでしょうか。
祈願成就が早くご利益があるとはいわれていても、3倍速については一部の人たちが語っていることで、実は具体的な数字が寺院のどこか、あるいは公式な案内にあるわけではありません。
それでは残りの巨大な像について説明していきます。