4代目(X90系):独特の塊感あるフロントマスクが魅力

《ちょいオヤジ殺しのラグジュアリーカー》3兄弟の異端児・トヨタ クレスタの華麗なる進化と最期【推し車】
(画像=トヨタJZX90 クレスタ 2.5スーパールーセントG(4代目)、『MOBY』より引用)

Bピラーをブラックアウトした「ピラーレス風4ドアセダン」で継続した4代目X90系は3ナンバー専用ボディとなって大柄に。

ただ、マークII/チェイサーが3ナンバー化を強調するような薄く横に広がるフロントマスクだったのに対し、クレスタだけは重厚感や塊感を感じさせるものとなっており、再び「ミニクラウン」的なラグジュアリー性を取り戻した感があります。

兄弟車同様にツアラー系のスポーツグレードも5速MTともども設定されており、ドリフト競技会で見かけると「VIP系ドリ車」という雰囲気で、スカイラインやローレルに負けない存在感があったものです。

ただしこの頃からアッパーミドルクラスの4ドアサルーンはRVブームの影響で需要が急減していき、明確なスポーツ路線を示せたマークII/チェイサーと比べて、ラグジュアリー路線ではちょっと苦しくなっていたかもしれません。

5代目(X100系):原点回帰で有終の美を飾る

《ちょいオヤジ殺しのラグジュアリーカー》3兄弟の異端児・トヨタ クレスタの華麗なる進化と最期【推し車】
(画像=トヨタJZX100 クレスタ 3.0エクシードG(5代目)、『MOBY』より引用)

最後となった5代目X100系クレスタは、「マークIIでもチェイサーでもない、クレスタ」という初代への原点回帰を狙った全く別物のデザイン、懐かしのツートンカラー、スポーティグレードのルラーンGにもMTを設定しないラグジュアリー全振りモデルでした。

沢田研二、玉置浩二、高橋幸宏の「ちょっとカッコいいオヤジたち3人組」を起用したCMもイイ味を出していて、若い頃に憧れたクレスタにそろそろ乗ろうか、という気持ちになった人も、当時は結構いたのではないでしょうか。

実際はその頃だとミニバン全盛、今さらセダンを選ぶのもかえって勇気がいる時代でしたかがCM自体はとても印象深く、まだ20代前半だった筆者も、「自分がこの人たちの年齢になったら、クレスタが似合うような大人になっているかな」と思ったのを覚えています。

この代で終焉を迎えたクレスタですが、ネッツ店に吸収される前のビスタ店にはまだマークIIクラスの4ドアサルーンが必要…と思ったのかどうか、クレスタ後継で「ヴェロッサ」を出してきた時にはビックリしました。

「トヨタが考えたアルファロメオっぽいセダンの最悪な形」を持ってこられて、その頃のクレスタユーザーがどう思ったのか、ちょっと気になります。

※この記事内で使用している画像の著作者情報は、公開日時点のものです。

文・MOBY編集部/提供元・MOBY

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