先生病の予防薬は、安岡正篤師の「郷学」にあり

新たに議員となった皆さんには、ぜひとも「今日の私は、先生病にかかっていないか?」日々点検いただきたい。そう願っています。

安岡正篤師

予防するための方法はいくつかありますが、私のお勧めは「宰相の指南役」と称された安岡正篤(やすおか・まさひろ)師の言葉に触れることです。同師はかつて池田勇人や大平正芳などの歴代総理が率いた「宏池会」の名づけ親であり、昭和天皇の終戦詔勅を刪修(さんしゅう)したことでも知られます。

アゴラ執筆陣でもおなじみのSBIグループ・北尾吉孝代表も時おり注目されていますが、安岡師の公式ツイッターでは毎朝「一日一言(いちにちいちげん)」として、みずから感じ入った古賢先哲の教えや語録を紹介しています。

なぜ、安岡師の教えが先生病の予防に効果的なのか。それは、師が提唱した「郷学(きょうがく)」という理念にあります。その定義は諸説ありますが、埼玉嵐山の安岡記念館が発行している「活学語録カレンダー」を紐解くと以下の解説が添えられています。

郷学とは、郷土郷土の学を興す、ついては郷土の先賢を顕彰して その学問・業績を郷土の人々に回復させることである。 日本いたるところに名君やら賢宰(けんさい)やら名僧・碩学(せきがく)・ 篤行(とっこう)の士、いろいろある。 これらの人々が終戦後まったく埋没し顧みられないでいる。 この人々を掘り出すことが何よりも一番 日本人の歴史的・精神的復活に血を通わせることになる。

国会であれ都道府県であれ、基礎自治体であれ、政治家の多くは「選挙区」という地域を背負っています。

市議会議員ならば市政はじまって以来の見識や知見あふれる先達がいた筈で、都道府県の各議会でも「この人は立派だった」そんなロールモデルが必ずいることでしょう。中には反面教師もいるかも知れませんが、地元ならではの優れた人士の謦咳(けいがい)に接し、自らもバトンの繋ぎ手になっていただきたい。「郷学」には、そんな正篤師の思いが込められています。

半信半疑の方は、だまされたと思ってぜひ公式ツイッターをフォロー下さい。

任期をまっとうする4年後、決して小さくない成長となって表れることでしょう。その効果は尾崎財団と安岡財団、双方の末席を汚す私が保証いたします。