ChatGPTとは、テキストの要約や翻訳に利用できる、生成系AIのチャットツールです。リリースからわずか2ヵ月ほどでユーザーが1億人を突破したことでも、話題を呼んでいます。この記事では、ChatGPTとは何か、具体的にどのように活用できるのか、また、利用時の注意点についてまとめて紹介します。
目次
ChatGPTとは?開発元や高度な解答生成の仕組み
・開発元はOpenAI社
・利用者数1億人を突破
・料金は基本的に無料
・ChatGPTの仕組み
2023年3月14日「GPT-4」発表
ChatGPTとは?開発元や高度な解答生成の仕組み
ChatGPT(チャットジーピーティー)とは、OpenAI(オープンエーアイ)社が開発したチャットボットのことです。会話の型でAIとやり取りできるだけでなく、テキストの要約や翻訳などの多彩な機能を備え、活用範囲が広いことも特徴です。
ChatGPTは、日本語でも利用できます。まずは押さえておきたいChatGPTの概要について解説します。
開発元はOpenAI社
ChatGPTの開発元はOpenAI社で、2015年12月に設立されました。OpenAI社は、人類全体に利益をもたらす形でAIを普及・発展させることを目標としてAI分野の研究を行う企業です。テスラ社のイーロン・マスク氏やスタートアップ企業への投資家としても知られるサム・アルトマン氏など、ビジネス界での著名人が設立者に名前を連ねていることでも知られています。
利用者数1億人を突破
2022年11月にリリースされたChatGPTは、リリース後からわずか5日間でユーザーが100万人を超え、2ヵ月ほどでユーザー数1億人を突破し、史上最速でサービスが普及したといわれています。
なお、急激にユーザーが増えたため、多くの問題が生じたのも事実です。たとえばChatGPTの高い文章作成能力を悪用し、論文やスパムメールを作成しているケースも見られました。
OpenAI社では悪用防止のためにも、2023年1月にテキストがAIによって書かれたものか見分けるツールを無料公開しています。また、教育機関側でもChatGPTの利用を禁止しているところがあります。このような影響力の強さからも、ChatGPTが持つ能力の高さを実感できるのではないでしょうか。
料金は基本的に無料
ChatGPTの基本的な機能は、無料で利用できますが、有料プランも存在します。月額20USドル(2023年3月時点)のサブスクリプションプラン「ChatGPT Plus」です。
有料版となるChatGPT Plusは、ピーク時でもアクセスしやすい、応答時間が短い、などのメリットがあり、新機能に対応している点も特徴といえます。たとえば2023年3月にChatGPTのニューモデル「GPT-4」がリリースされましたが、このGPT-4を利用できるのはChatGPT Plusのユーザーのみです。
なお、GPT-4は大規模言語対応型モデルで、OpenAI社によれば従来のGPT-3.5の論理的思考力を5段階評価の3とすると、GPT-4は5になるとのことです。
また、簡潔な文章を書く能力についても、GPT-3.5は5段階評価の2としていましたが、GPT-4は4に向上しています。ただし、思考力と表現力を高めると、どうしても処理スピードは落ちてしまうようです。スピードに関してはGPT-3.5の評価は5でしたが、GPT-4は2とかなり低下しました。
GPT-4についての詳細な情報については、後述します。
ChatGPTの仕組み
ChatGPTは、投げかけられた質問に対して、Web上にあるテキストデータを分析して解答を作成する仕組みのチャットボットです。
たとえば「東京駅の近くにあるおすすめのイタリアンレストランは?」とChatGPTに質問すると、ChatGPTは同様の質問をWeb上から探し、適切と思われる答えを文章でまとめて提示します。テキストデータを分析して回答するため、質問と答えのやり取りが自然になることが多く、的外れな回答になりにくいという特徴があります。
ただし回答が自然でも、回答の正確性については保証されていません。そのため、誤情報が含まれやすい傾向にあります。
2023年3月14日「GPT-4」発表
OpenAI社では、米国時間3月14日にChatGPTのニューモデル「GPT-4」をリリースしました。従来のモデルと比べて信頼性が高く、クリエイティブかつ、会話のニュアンスを理解した指示を扱えるとされています。
ただし、無料で利用できるGPT-3.5とは異なり、GPT-4は有料のサブスクリプションサービスであるChatGPT Plusで利用できるモデルです。そのため、GPT-4の利用には、ChatGPT Plusの契約が必要になります。