「ハワイのロコたちって普段どんなところで食事するの?」と質問されたら、必ず「ジッピーズ」の名前は出てくるでしょう。あのオバマ前大統領も思い出の味として懐かしむハワイにしかないファミリーレストラン。2018年時点で創業52年と、半世紀以上にも渡って愛されています。
そこで、今回は社長のポール・ヨコタさんにもインタビューし、ジッピーズの歴史や人気の秘密を徹底調査しました!
目次
ハワイの定番チェーン「ジッピーズ」の歴史
Zippy'sと言う名前の意味
ハワイの定番チェーン「ジッピーズ」の歴史

ジッピーズは、1966年にフランシス&チャーリー・ヒガ兄弟が始めたお店。もともと家族は食肉店を営んでおり、たくさんの兄弟がいましたがこの2人は「何か自分たちのビジネスをやりたい」と思うようになりました。
そこで、フランシス&チャーリー兄弟はレストランを始めました。それが現在も第1号店として営業しているマッカリーのジッピーズです。兄弟はレストラン業の経験は皆無に等しく、まさにトライ&エラーの繰り返し。
2人で全ての業務をこなしたので、毎日深夜3時に起きて、夜の21時まで働いたと言います。そうして試行錯誤していく中、メニューや店の内装も工夫して今のジッピーズの土台を作りました。
それから店の拡張をして、店内で飲食できるダイニング・エリア「サイミン・ラナイ」と、店頭にファーストフードのセクションを設けました(サイミンとは、ハワイ独自の麺のこと。ラナイは、ハワイ語でベランダという意味)。
この形態がまさに大当たり。ファーストフードのエリアは、高校生が学校帰りに友達と寄ったり、近所の人たちがそこで交流するなど、とっても気軽に寄れる雰囲気になりました。
つまりこれで、さっと食事を済ませたい時やテイクアウトしたい時はファーストフードエリアを利用し、家族や友達とゆっくり食事を楽しみたい時はサイミン・ラナイを利用するという選択ができるようになったのです。
2018年時点では全部で24店舗を展開!
サイミン・ラナイのスタイルがロコたちのライフスタイルにぴったりはまって人気となり、そのうち「違うロケーションでも開いてほしい」という要望が増え、2号店はカイムキに開きました。それからは続々とチェーン展開し、現在はハワイ島とマウイ島も含めて全部で24店舗展開しています。
ハワイ在住歴8年の私にとってジッピーズは、「チリ」で有名なファミリーレストランというイメージですが、もともとは「プレートランチ店」としてロコたちに知れ渡ったそうです。
兄弟のルーツである沖縄料理もあれば、ポルトガル、韓国、フィリピン料理と、まさに移民たちが持ち込んだ各国の料理を取り入れ、バラエティーに富んだおかずがたくさん。それがまた幅広い人たちの心をつかんだのでした。
Zippy'sと言う名前の意味
私がずっと疑問に思っていた店名「Zippy's」の意味をポールさんに伺ったら、ちょうど店をオープンした1966年は、ハワイでZip Code(郵便番号)の制度が取り入れられた頃だったそう。
そこでフランシス&チャーリー兄弟は、Zip Codeは「モダンな文化の到来」でさらに「早いサービス」の象徴と思い、それをもじって「Zippy's」と名付けたのだそうです。これで長年の謎が解けてスッキリでした!