船内で使える通貨は?
先にお伝えしたように、今回の旅で一番困ったことは「通貨」でした。
結論からお伝えするとチュニジア→イタリア便は「ユーロしか使えません」でした。
私たちはチュニジア~イタリア間のため、両国の通貨が使えて当たり前だと思い込んでおり、ディナールを持ったまま搭乗、かつカードが使えないわけがないとユーロさえ十分には持っていなかったのです。
ここから悲劇が始まりました。
ディナールが使えないと分かった私たち。次はカードだ、とバーでコーヒーを頼もうとすると、「カードは使えない。キャッシュオンリーだ」と言われる始末。それならディナールとユーロを換金してほしいと乗組員に懇願するも、乗組員は全員イタリア在住のようで「換金はできない」との返答が。
余分に水を持ってきていたし、船内での食事は事前に支払い済み。ただ船内でお酒を飲むことができない。丸一日船で過ごすのに、ネットもないのに、お酒が飲めない。ただただ拷問でした。
なので、みなさんフェリーに乗る際は、船内で利用できる通貨、カード利用の可否についてしっかり確認することをおすすめします。


まさか!緊急事態発生
ネットが使えない、お酒が飲めない私たちは部屋でチュニジアでの思い出話、イタリアの計画を立てていました。
そんな時、警報音が。イタリア語と強いイタリア訛りの英語が船内に響きます。海のど真ん中で鳴り響く警報音。パニックになりながら部屋を飛び出します。近くにいた乗組員の方にロビーに行くよう指示を受け、恐る恐るロビーへ向かう私たち。
そこで見たものは、昨夜仲良くなった乗組員の人と乗客であろう人たちがちらほら。
あれ?緊迫した空気がない。これは??と思い、乗組員のボスに声をかけてみると。
「あー、これは避難訓練だよ!さ、ライフジャケット着て外に出て」
ええええええええ??
乗客を巻き込んだ避難訓練?しかも参加は任意。ロビーにいた人たちは強制参加させられている様子。さすがイタリア人。避難訓練さえ楽しそう。でも私たちのドキドキ返して。

そんなこんなで一度外に出て、点呼を取り、何かを確認したのち解放されました。恐らく30分~1時間ほどでしょうか。
今思えばとても貴重な体験ができました。