家畜としての違い
家畜としても長い歴史のある山羊と羊。 とはいえ、両者には家畜としての特徴も異なる点があります。
食肉としての違い
山羊肉
山羊肉には強い臭いがあり、世界中で山羊肉料理の際には臭い消しとして香辛料を使うことが多いようです。 日本の場合は、主に南西諸島で山羊肉は消費されています。
特に沖縄では種類が多く山羊汁や山羊刺し、沖縄本島のヒージャー、宮古島のピンザ、多良間島ではピンダと呼ばれる料理が有名ですよね! 山羊の睾丸の刺身は特に重宝されていて沖縄や奄美群島、トカラ列島ではご馳走とされているそうです。
羊肉
羊肉はジンギスカンやラムしゃぶが有名ですよね! 主に北海道で食されているイメージが強いかもしれません。
海外では広く食されていてオーストラリアやニュージーランドの他、宗教的理由からイスラームが普及した国では豚肉の代わりに消費が多くなっているそうです。 日本の宮中晩さん会のメインメニューも、宗教上忌避されていない事から羊肉を使っているそうです!
山羊革と羊革の違い
山羊革
山羊革は「ゴートスキン」と呼ばれています。 革の表面にはシボ模様と呼ばれる小さくてシワがあり、弾力性があり摩擦にも強いです。
製品化しても型崩れしにくいともいわれています。
「ゴートスキン」は成獣の山羊から作られていますが、「キッドスキン」と呼ばれる子山羊の革もあります。 こちらにもシボ模様はありますが、「ゴートスキン」よりキメが細かい革になっています。
羊革
羊革は「シープスキン」と呼ばれています。 毛穴によるきめが細かく、薄くて柔らかいことが特徴です。 ですが、水に弱い点と繊維が粗いという特徴から型崩れするものには使われないことが多いそうです。
しかし、断熱性と保温効果が高いため手袋やコートといった温かさを求められる製品には一番適しているともされます。
「シープスキン」は羊の成獣の革ですが、子羊の革は「ラムスキン」と呼ばれており、「シープスキン」よりもキメが細かく毛穴ま小さく、より滑らかでしっとりとした革になっています。 生後6ヶ月以内のラムスキンは「ベビーラムスキン」とも呼ばれています。
山羊と羊ここは同じ
最初のほうで、偶蹄目のため蹄(ひづめ)は二つに分かれており、胃袋が4つある反芻胃(はんすうい)を持っている点が共通点としましたが、もちろん他にも共通点がありますので紹介します。
瞳の形が四角い
山羊も羊も特徴的な四角い瞳を持っています。 これには視野を広くするという効果があります。
肉食動物に早く気付くことで逃げきれるようにするために視野を広くする四角い瞳になったと考えられています。
山羊の四角い瞳に付いて紹介した記事がありますのでご覧ください。
山羊と羊の交配種がいる!
本来違う種の山羊と羊には交配ができません。 ですが、稀に自然交配されることがあります。
その交配種は、山羊の「goat」と羊の「sheep」から「geep(ギープ)」とも呼ばれています。
山羊と羊のハイブリットは、国内では大阪のワールド牧場などで出生が確認されています。
大阪ワールド牧場のジープの姿が見れる動画はこちら