羊について
羊の生態
羊は群れを作りたがる性質があり、群れから離れることを嫌がります。 それもあって、群れのリーダーに付き従う傾向がみられます。
この性質は家畜されるにあたってとても重宝されたそうです。
羊が家畜となった由来
羊もまた古くから家畜として親しまれており、紀元前7,000年ごろに家畜化されたという説があります。 山羊より家畜になった時期は遅いとされています。
乳、皮は山羊の方が優れているとされていましたが、羊には山羊には無い脂肪が多く蓄えられているという性質がありました。 そのため、乾燥地域で生活をしていた当時の遊牧民には欠かせない存在になったと考えられています。
山羊と羊の星座
山羊座の物語
山羊座は黄道十二星座の一つですが、星座の中でもひときわ不思議な「上半身が羊で下半身が魚」という姿であらわされていることで知られていますよね! そんな山羊座の物語をご紹介します。
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ゼウスをはじめとした神々はある時、ナイル川の岸で宴会を開きました。 頭に山羊の角が生え、上半身は人間、下半身が山羊という姿をしていた羊飼いと羊の群れを守護する神「パーン」ももちろん呼ばれており、笛を吹いたり踊ることで神々と宴会を堪能していました。
ところが、そんな楽しい宴会にギリシア神話最強の化け物とも呼ばれるティポーンが現れました。 この襲撃が突然だったこともあり、神々は恐れ逃げ出しました。
もちろん、パーンも急いで逃げ出しました。 まずはその姿を山羊に変えて逃げたのです。 更にナイル川付近までやってきたので、水中に逃げ込もうと姿を魚に変えようとしました。
しかし、ティポーンの恐ろしさに慌ててうまく魚に変身できませんでした。 パーンは焦って変身しましたが、返信できたのはなんと下半身だけ。 結果、パーンは上半身が山羊で下半身は魚という珍妙な姿で逃げることになったのです。
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このパーンの姿を神々は大いに気に入り、星座として残したのが山羊座だといわれています。
牡羊座の物語
牡羊座もまた黄道十二星座の一つです。 ギリシア神話の中で語られている物語をご紹介します。
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ボイオティア王アタマスと妻ネペレの間には、王子プリクソスと王女ヘレという二人の子供がいました。 しかし、アタマス王は妻と離別し新しい妻イノをむかえます。
イノとの間にも子供ができたことで、イノは先妻の子供二人を疎んじるようになりました。 そこで、イノは飢饉なのでプリクソスとヘレの二人を神の生贄に捧げよという嘘の神託をアタマス王に告げました。
イノの悪巧みによって生贄となることが決まったプリクソスとヘレですが、そこにゼウスからの助けが入ります。 それが黄金の牡羊でした。 黄金の牡羊は二人を背に乗せると空をかけていったのです。
しかし、ヘレは途中で羊から落ちて命を失ったといわれています。 その後、王子プリクソスはコルキスへ逃亡し、その地で黄金の牡羊を生贄に捧げることで神に返すのでした。
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そうして大役を果たした黄金の牡羊は星座になったといわれています。
羊も羊もギリシャ地方では古くから日常の中で重要な存在だったからこそ神話にも登場し、星座になるほどの存在になったのではないでしょうか。
山羊と羊の特徴的な違い
山羊と羊の特徴的な違いは多くありますので、紹介します。 ただし、山羊と羊それぞれの種類によってはその違いが該当しないということはあります。
尾の長さが違う!
山羊の尾は短い
ご覧の通り、結構短いですね。
羊の尾は長い
これは意外な長さですよね! ただし長い尾は野生の羊だけです。
家畜飼育している羊の場合、長い尾をしていると尾に付いた汚れが毛に付いてしまい採取量が減ってしまうため、生後すぐに切断されてしまうそうです。 その為、羊の尾も長いイメージがないんですね。
角の長さが違う
山羊の角
婉曲をしながら後方に伸びています。
羊の角
螺旋状の渦を巻いた形をしています。
あごひげの有無
山羊にはあごひげがある
山羊には、蓄えられた立派なあごひげがあります。
羊にはあごひげは無い
羊にはあごひげはありません。 ただし、首元からもこもこの毛が生えていますので、あごひげが生えているように見えることもあるかもしれません。
のどの垂れた肉
山羊には肉髯(にくぜん)がある
山羊ののどの部分には、こぶのような肉垂がありますね。
羊には肉垂はない
羊ののど部分にはこぶのようなものはありません。
食事の違い
山羊
山羊は草の他にも木の葉や木の芽に木の根を食します。
羊
羊は草を好んで食します。