「リーマン級」は再来する?

アメリカや欧州の中央銀行や金融当局は、一連の金融不安の火消しに躍起となり、こうした騒動はまもなく落ち着くといった見方もある。

特にシリコンバレー銀行の破綻は資産運用で失敗したことに端を発することなどから、金融業界全体の問題ではないと分析する識者は少なくない。

しかし、人々の銀行に対する不信感が増大することで、仮に金融システム自体に問題がなくても、一気にマーケットや私たちの生活に嵐を起こす可能性もある。もし取り付け騒ぎが世界的で頻発するようになったら……。もっと多くの銀行が破綻するかもしれない。

私たち日本人が身構えるべきことは?

リーマンショック級の金融危機が起きれば、日本もその悪影響から逃れることはできないはずだ。

日本では預金保護の仕組みにより、銀行の預金が原則1,000万円までは保護されるが、もしそれ以上のお金を一つの銀行に預けている場合は、早めに預金を分散しておくことが求められる。

金融危機が起きれば、日本の株式相場が暴落する可能性は十分にある。損失を最小限に抑えるために、一部株式を現金化しておくといった対策も求められてくる。最悪、1日で株価が10%以上下落するような事態も想定される。

「楽観は禁物」と肝に銘じよう

もちろん、まだリーマンショック級の金融危機が再来すると決まったわけではないが、そのムードが高まったらすぐにでも安全策を講じられるよう、どういった対応が求められるのか今のうちに確認しておくことが重要だ。

「楽観は禁物」だ。肝に銘じてほしい。

文・岡本一道(政治経済系ジャーナリスト)
国内・海外の有名メディアでのジャーナリスト経験を経て、現在は国内外の政治・経済・社会などさまざまなジャンルで多数の解説記事やコラムを執筆。金融専門メディアへの寄稿やニュースメディアのコンサルティングも手掛ける。

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