アメリカのシリコンバレー銀行が破綻したことをきっかけに、欧米を中心に世界的に金融不安が高まっている。今のところ、日本の銀行の経営状況を不安視する声は高まっていないが、この金融不安が日本に飛び火する可能性はあるのだろうか。

シリコンバレー銀行が破綻

シリコンバレー銀行の破綻の直接の要因は、「取り付け騒ぎ」が起きたからだ。取り付け騒ぎとは、預金者が銀行からお金を引き出そうと殺到する事象のことを指す。

シリコンバレー銀行で取り付け騒ぎが起きたのは、長期債の運用で大きな損失を抱えていることが白日の下にさらされたからだ。

その後、アメリカのシグネチャーバンクも破綻し、さらにはヨーロッパの金融大手クレディ・スイスの信用不安も起き、「これはリーマンショックの再来なのでは」とささやかれるようになった。