野菜が良く育つ畑を作るには、まず土作りにこだわることが基本であり究極の方法です。どんなに丁寧に育てていても土作りが間違っていては野菜が健康に育てなくなってしまいます。家庭菜園をするときには、まず土作りの基本を学んで良い土の畑を作りましょう。

目次
野菜が良く育つ「良い土」とは?
土作りで役立つアイテムはこれ!

野菜が良く育つ「良い土」とは?

【基本中の基本!】土づくりの方法を解説!野菜がよく育つ畑を作る材料と手順って?
(画像=出典:pixabay.com/images/id-4036130/、『暮らし〜の』より引用)

野菜がすくすく育つ良い土とは、栄養になる肥料が豊富で、排水性と保水性のバランスがいい土を指します。排水と保水は一見正反対の意味ですが、どちらかに機能性が偏りすぎると野菜の育成に悪影響を及ぼすのです。

では、良い土の条件を満たすには何を意識して土作りをすればいいのでしょうか。

良い土に欠かせない三要素

【基本中の基本!】土づくりの方法を解説!野菜がよく育つ畑を作る材料と手順って?
(画像=『暮らし〜の』より引用)

良い土の条件を満たすには、物理性、化学性、生物性という3つの要素のバランスが重要です。3つは独立した要素ではなく、それぞれがお互いを支え合って土を作っています。

バランスが偏ると病気や不作の原因となります。土作りによって足りない部分を改善し3つの要素のバランスを良くすることで、野菜がすくすく育つ良い土が出来上がるのです。

物理性とは?

【基本中の基本!】土づくりの方法を解説!野菜がよく育つ畑を作る材料と手順って?
(画像=Photo bywalkersalmanac、『暮らし〜の』より引用)

物理性とは、土は柔らかさや細かさを指します。粒子が細かくふかふかと柔らかい土が出来上がると、野菜の根が地面に深く張れるようになります。細い根まで広げられるので、成長に必要な水分や栄養をしっかり吸収できるのです。

土作りで物理性を改善するには、土をよくかき混ぜたり耕したりすることが大切です。


化学性とは?

【基本中の基本!】土づくりの方法を解説!野菜がよく育つ畑を作る材料と手順って?
(画像=『暮らし〜の』より引用)

化学性とは、土の中の肥料成分やpH値のバランスを指しています。例えば、野菜は種類によって適したpH値が存在します。酸性の土壌を好む野菜をアルカリ性の土で育ててしまうと成長が滞ってしまうでしょう。

これらの成分を野菜に適したバランスに調節することが化学性を改善するということです。土作りでも、科学性の改善を意識して肥料や材料を選びましょう。

生物性とは?

生物性とは、土の中で暮らす微生物の健康を維持することを指しています。微生物と聞くと、野菜に悪い影響を与えるのではと心配になる人もいるでしょう。しかし、土の中の微生物は有機物を食べて野菜の肥料を作ったり、連作障害や病害から野菜を守ったりしてくれるのです。また、ミミズなどの土壌生物も土作りを助けてくれる強い味方です。

土作りを行う際には、微生物や土壌生物が住みやすい環境を意識してみましょう。


団粒構造を意識しよう

【基本中の基本!】土づくりの方法を解説!野菜がよく育つ畑を作る材料と手順って?
(画像=Photo byFree-Photos、『暮らし〜の』より引用)

良い土作りで特に重要な条件が「団粒構造」です。団粒構造とは、大小さまざまな団子状の土が集まっている状態のことです。

団子状の粒が集まっていると間に隙間が生まれ、微生物が住みやすくなります。また、排水性や保水性も高まり根も張りやすいまさに理想の土となるのです。

土作りが成功すれば、畑は自然に団粒構造となります。すぐに団粒構造になるわけではないので、少しずつ改善していく気持ちで土作りを進めていきましょう。

団粒構造の鍵は生物性の改善!

理想の団粒構造を生み出すには、生物性要素が欠かせません。土を団子のように丸めるには「つなぎ」になる物質が必要です。微生物が豊富に生息していると、彼らが有機物を分解する過程で「つなぎ」の材料になる物質を生み出してくれるのです。

微生物を増やすには、土作りの際に有機肥料を混ぜ込む方法が一番の近道です。ただし、肥料を入れすぎると化学性のバランスが崩れてしまうので成分をよく見て使用しましょう。

良い土の条件

  • 排水性・保水性が良く、肥料成分が多い
  • 物理性・化学性・生物性のバランスがいい
  • 土が硬くない「団粒構造」になっている

土作りで役立つアイテムはこれ!

【基本中の基本!】土づくりの方法を解説!野菜がよく育つ畑を作る材料と手順って?
(画像=出典:pixabay.com/images/id-4217755/、『暮らし〜の』より引用)

土作りにはいろいろな農機具や材料を使用します。家庭菜園を始めたばかりの人はどんなものを揃えればいいか迷ってしまいますよね。ここでは、土作りをするときに最低限揃えておきたいアイテムをピックアップしました。

まずは以下を参考に準備をして、土作りに慣れてきたら必要なものを買い足していきましょう。

スコップ

【基本中の基本!】土づくりの方法を解説!野菜がよく育つ畑を作る材料と手順って?
(画像=出典:pixabay.com/images/id-4931739/、『暮らし〜の』より引用)

土作りでは大量の土を掘ったり混ぜたりするので、大型のスコップは必ず必要となります。刃の上部が平らになっていて足をかけて押し込めるタイプがおすすめです。刃先はスプーンのように尖っているものが土にめり込みやすいでしょう。

一方で柔らかな土を天地返しするときは、大量の土をすくえる刃先が平たくなっているタイプも便利なので本格的に畑の土作りをしたいと思ったら両方揃えておくと便利です。

鍬(くわ)

【基本中の基本!】土づくりの方法を解説!野菜がよく育つ畑を作る材料と手順って?
(画像=出典:pixabay.com/images/id-1835651/、『暮らし〜の』より引用)

鍬(くわ)は土を耕すときや畝を作るとき、畑をならすときなどさまざまなシーンで活躍する土作りの必須アイテムです。何かと活躍するので1本は用意しておきましょう。

いくつか種類がありますが、初心者向けなのは1枚の長方形の刃がついた「平鍬」です。畑にする場所の土が硬く、小石などが多い場合は歯が厚い「唐鍬」や刃先がフォークのようになっている「備中鍬」などを使い分けましょう。

土壌酸度計

【基本中の基本!】土づくりの方法を解説!野菜がよく育つ畑を作る材料と手順って?
(画像=amazon.co.jp/dp/B07GR15NX5/、『暮らし〜の』より引用)

土壌酸度計は土の中のpH値を計測する測度計で土作りで科学性を改善するのに欠かせません。

土の中に直接刺して測るタイプや、土と水を混ぜ合わせて試験紙に塗るタイプなどいろいろな種類があります。野菜を育てるときの土作りではpH値がとても大切なので、事前に準備して測り方を確認しておきましょう。

石灰・ピートモス

【基本中の基本!】土づくりの方法を解説!野菜がよく育つ畑を作る材料と手順って?
(画像=出典:amazon.co.jp/dp/B07FQ6B4S4/、『暮らし〜の』より引用)

石灰やピートモスは、土作りで土のpH値を調節するときに混ぜ込む材料です。土壌酸度計でpH値を測り、育てたい野菜に適さない数値が出た場合は任意の材料を混ぜ込んで土の酸度を変えなければなりません。

土をアルカリ性に変える場合は「石灰」を使用し、酸性に近づけるにはピートモスを使用しましょう。

堆肥・肥料

【基本中の基本!】土づくりの方法を解説!野菜がよく育つ畑を作る材料と手順って?
(画像=出典:amazon.co.jp/dp/B0099JP38C/、『暮らし〜の』より引用)

堆肥や肥料は土作りの最終段階である、栄養の添加時に使用する材料です。土の中の栄養分が足りないとせっかく出た芽が大きくならず、実の付きも悪くなってしまうので土作りの段階で充分な栄養を補給しておく必要があります。

土作りの要となり野菜の育成を支えるアイテムなので、それぞれの用途をチェックして事前に用意しておきましょう。

堆肥

堆肥とは、枯れ草や藁といった植物や家畜のフン、生ゴミなどを発酵させたものです。土作りの時に堆肥を混ぜ込むと有機物が増え、それを餌にする微生物の活動も活発になります。その結果、土の団粒構造化が進み土壌の改善がうまく進むようになります。

土作りに堆肥は欠かせない存在です。とはいえ、自分で生ゴミやフンを集めて作らなくてもいろいろな堆肥が市販されているので安心してくださいね。

化成肥料

化成肥料とは、窒素や鉱石など自然界にある物質を混ぜ合わせ化学的に作った肥料です。植物は、「葉を育てるための成分」「実を育てるための成分」など品種によって必要な栄養成分のバランスが違います。土作りの時には、植える野菜に適した化成肥料を混ぜることで成長を支え、収穫量を増やすことができます。

土作りの段階では必須成分である、窒素・リン酸・カリが同じ割合で配合された化成肥料を使うケースが多くなっています。