釣りクラブのルール

例会(月ごとの釣り会)はスタートや検量(釣果の測定、例えば大物狙いなら1匹長寸、2匹長寸など、キスの数釣りなら匹数や総重量などを測る)の時間が決められるので、それを守ることが必要である。月例会に参加申し込みをしていたのに、仕事の都合などで急に参加できなくなったということもあると思う。

そんなときは事前に携帯やメールでクラブの会長や副会長の人に連絡すること。ドタキャンは良くない。

役割分担

また、クラブ内でいろいろな役割分担をする。私は事故防止委員という役割で、年一回、同じ地区の他の投げ釣りクラブと合同で行う普通救命講習のときに心肺蘇生法などを実演することもあった。全体をまとめる会長さんや副会長さんはかなり大変だが、クラブ経験の長い人が担当していた。

しかし、実際の釣り以外にこのようにクラブの活動にかかわるいろいろな行事を分け合いながらやる面白さは釣りクラブならではだといえる。

投げ釣りクラブ

今、携帯やスマホ、PCなどのツールが発達しているので、昔に比べ関東と関西の投げ釣りの世界も交流が広がっているが、それでも地域的な差異があって面白い。出典はないが、日本の投げ釣り発祥の地は関東、特に西湘海岸だといわれている。その流れがあり、いまでも関東の投げ釣りはサーフでのキス釣りが主体である。

一方、関西の場合は置き竿でのカレイやチヌ、マダイ狙い、キスでも夜釣りの型狙いがかつて主流だった。また、関西でも特に四国の徳島地区は、長いサーフと黒潮の接岸という好条件に恵まれ、一投多獲のキスの数釣りで古くから名をはせている。こうした投げ釣りの地域差は当然その地区の投げ釣りクラブの釣行内容に反映される。

また、投げのコロダイやハマフエフキなどの大型魚狙いは、関西のキャスターが確立し、関東にもひろまっていった投げのジャンルといえるだろう。

キャスティング技術が向上

回顧録になってしまうが、クラブに入ってから私の釣りがどのように変わったか、少し紹介してみようと思う。

前述したが、私が投げ釣りクラブに入った目的の一つは、キャスティング技術を向上させることだった。投げ釣りと他のジャンルの釣りが大きく異なる点は、実際のポイントまでの距離が何mか、何色かということにかかわらず、仕掛けの投擲、キャスティングが大きな要素をしめているということである。

投げ釣りの世界には、スポーツキャスティングといって、陸上のコートで飛距離を競う競技があり、種目別に道糸とオモリの号数、力糸の有無、投法(置き投法、スイング投法)など、竿とリール以外は細かくレギュレーションが決められている。

私は、関東に住んでいた時に投げ釣りのクラブに入会して、実釣での遠投を先輩方に教えてもらい、転勤・転職で関西に移ってからは実釣と、スポーツキャスティングにも取り組んだ。全国規模の大会に出場した経験もある。これはまさに実力の世界で、上位に入ることはできなかったが、よく飛ばす人のフォームや体の動かし方を見て研究し、自分のキャスティングの練習に取り込む……そんなことに40代前後の時に熱中した。

キャスティングは実釣と違い、力のバランスや体の動作のいい、悪いがストレートに結果に出る(飛距離や方向性など)。なかなか竿を曲げられずに苦しかったこともあったが、それでもストレートに投げることが楽しい、面白いと感じることができ、その取り組みはその後の実釣に大きな力になってくれた。

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