タイは日本人から絶大な人気の観光地であり、その楽しみ方は実に多種多様です。寺院巡り、タイ料理、マッサージ、マーケット散策など魅力がたくさん!一度タイに行って完全にはまってしまう人も多数いるほど面白い国なのです。
そのタイに、実は日本と深い関係がある観光地があります。それはかつて旧日本軍が建設させた約415kmの「泰緬鉄道(たいめんてつどう)」で、痕跡が今でもあちらこちらに残っているのです。その一部が今ではカンチャナブリ県一番の観光地「クウェー川鉄橋」と呼ばれています。
線路上の徒歩観光が可能で、時刻になると真横を電車が通り過ぎる大迫力!その魅力を泰緬鉄道の歴史とともにご紹介します。
目次
泰緬鉄道のシンボル的存在「クウェー川鉄橋」
泰緬鉄道について
泰緬鉄道のシンボル的存在「クウェー川鉄橋」

タイ・カンチャナブリで世界中から観光客が集まる有名な場所、それが「クウェー川鉄橋」です。なぜそれほどまでに有名なのでしょうか。それはこの鉄橋が、1957年公開の英・米合作映画で第30回アカデミー賞作品賞受賞「戦場にかける橋」の舞台であるとされていることが大きな要因なのです。
古い映画なので観たことは無いという人でも、映画に使われた音楽「クワイ河マーチ」はどこかで聞いたことがあるという人は多いでしょう。
ところが、実際に旧日本軍の指揮のもとかけられた橋はこの場所ではなく、同じカンチャナブリでもミャンマーに近いソンカリア橋(ソンクライ橋)といわれています。ではなぜこのクウェー川鉄橋が映画の場所になったのかというと、それは映画の舞台に雰囲気が似ていることから、観光地として広められたとされています。
しかしこの場所も実際に泰緬鉄道が通されたことに違いはありません。今でも現役で利用されており、絶好の観光地であることに変わりはないのです。
泰緬鉄道について

走行中の電車の真横で自撮り可能であり、日本では考えられない楽しみ方がクウェー川鉄橋の魅力の一つです。もちろん乗車可能ですので、後からアクセス方法を含めて紹介します。
ここで少し、なぜ日本が関わり泰緬鉄道が通されたのかについて触れておきます。戦時中の日本軍は、ミャンマーとタイの間で大量の物資を移動させる必要に迫られました。そこで建設されたのが泰緬鉄道で、約415kmの長さをわずか1年4か月という驚きの早さで完成させているのです。
鉄道は連合軍の爆撃で破壊されることが多くありましたが、それもすぐに修復されていることが記録で分かっています。
約1年4か月の泰緬鉄道建設は、ミャンマー側の着工が1942年6月で、全体の完成は1943年10月。当初は5年かかるといわれた大事業でした。多くの犠牲者が出ていることからも、大変な難工事であったことがわかります。
戦争遺跡と呼べる泰緬鉄道ですが、今では多くの観光客であふれ、記念撮影場所として広く知られているのです。