高尾山口周辺のグルメスポット
観光地の楽しみといえばグルメ。高尾山名物のとろろそばを食べ比べたり、さまざまな土産物が並ぶ店先をのぞいたり、食べ歩きグルメを楽しんだり。ぜひ味わっていただきたい、高尾山口周辺のおすすめグルメを紹介します。
髙橋家

高尾山の名物といえば、とろろ蕎麦です。麓だけでも10件の蕎麦屋があり、お店ごとに個性あふれるとろろそばを提供しています。中でも、表参道と駅からの小道の交差したところにある髙橋家は、天保年間(1830年~1843年)創業という表参道随一の老舗です。
登山客が蕎麦でお腹を満たしていたり、行楽にいらしたご婦人方が蕎麦前で一献していたり、客層も様々です。お座敷席もあるので、家族連れの姿も多いです。休日のお昼どきには行列ができる人気店なので、できればピーク時間をずらして訪れるのが良さそうです。
寒い時期、こちらでおすすめなのが「温かいとろろそば(1,050円)」です。こちらは、蕎麦粉6割にとろろと上質粉を合わせて練った、コシのある蕎麦が自慢で、粘りの強い大和芋ととろみのある長芋を1対1で合わせた「とろろ」を、蕎麦の上にのせていただきます。とろろを蕎麦に絡ませながら食べるもよし、つゆ全体にふわふわと溶かしながら食べるもよし。とろろの滋味と、コシのある蕎麦のハーモニーがたまりません。

高尾山では毎年、2月~3月に「冬そばキャンペーン」をやっています。それまでとろろ蕎麦といえば冷たいものしか知りませんでしたが、キャンペーンでこのおいしさに出会ってからは、よほどの暑い日でない限り、私はもっぱらとろろ蕎麦は温かい派です。こちらでは冷たいとろろ蕎麦もたっぷりのつゆをかけて提供してくれるので、同じように楽しむことができます。ありがたや。
- 住所:東京都八王子市高尾町220
- 営業時間:平日10:00~17:00、土・日・祝10:00~17:30
- 定休日:不定休 ※公式サイトをご確認ください
高尾山焼き処 たこ住(たこずみ)

高尾山の新しい食べ歩きフードの名物として、ハイシーズンには行列ができるほど人気なのが、たこ焼きをたこせんべいで挟んだ「山芋たこせん」です。
お店は表参道の中程にあり、おいしそうなソースの香りについフラフラと誘われてしまいます。高尾山のタコ杉にちなんだ開運たこ尽くしフード「山芋たこせん」は、中に入るたこ焼きを1個で180円、2個で260円と選べます。高尾山名物のとろろ芋が練りこんであるたこ焼きは、とろけるほどやわらかで、ぎゅーっとつぶして食べるそうです。外はカリッと、中はふわとろ、この食感がたまりません!「たこ焼き(多幸焼き)」6個入り550円もあります。


笑顔の素敵なご夫婦。実は、たこ住と併設で、高尾の里山蜜や野菜、雑貨などを販売する「たま屋」も営んでいます。「地産地消で少しでも地元に貢献できれば」と多摩地区で作られた、良いものだけを販売しています。

この日、店頭に並んでいた肉厚のしいたけは府中市の農家のもので、楽しみにしているファンが多いそう。取材時も飛ぶように売れていきました。買って帰ったところ、焼いた後もプリプリの歯ごたえとジューシーさが保たれる逸品でした。平日はシャッターが閉まっていて、土日のみの営業なので、目当てに行かれる方はご注意ください。
- 住所:東京都八王子市高尾町2479
- 営業時間:土・日11:30~17:00(無くなり次第終了)
- 定休日:平日(月~金)
- 公式Instagram:高尾山たま屋「たこ住」&くるまるしぇ
甘味 有喜堂

「有喜堂本店」は、高尾山の麓に3店舗あります。写真が、ケーブルカー清滝駅前広場のすぐ近くにある、甘味処を併設した店舗です。このほか、表参道に工場併設の店舗があり、本店は甲州街道沿いにあります(現在本店は休業中)。
「有喜堂本店」は、明治30年代に大本山高尾山御用達として創業された老舗の和菓子屋です。薬王院の正式名称が「高尾山薬王院有喜寺」なので、屋号はここに由来するのでしょう。創業以来、薬王院へのお供物を製造するとともに、高尾山を訪れる人々にお土産物を販売しています。

こちらが工場店です。工場併設の店舗ということもあり、品揃えが一番良いのはこちらです。甘味処の店舗で売り切れだった場合でも、こちらをチェックしてみたらあるかもしれません。駅へと続くとろろ橋のすぐ近くなので、お土産は最後に購入したい派にもうれしい存在です。
一番人気は、高尾山の定番「高尾まんじゅう」、1個120円。白がこしあん、茶色が粒あんです。表参道の2店舗は、どちらも店先に縁台スペースがあるので、店頭で食べることもできます。お茶の無料サービスもあります(セルフサービス)。

お土産用は10個入り1,200円(箱)、6個入り720円があり、6個入りはこんなかわいいロゴ入り袋に入っています。このほか、もみじ型の瓦せんべい「高尾せんべい」、杉をイメージした棒状の「大杉まんじゅう」などもあります。

甘味処の入口はこちらです。散策で、登山で、疲れた身体に甘いものが沁み渡ります。店内では、あんみつやおしるこなどの甘味が楽しめます。夏はかき氷もあるそうです。

せっかくなので、「コーヒーと高尾まんじゅうのセット(500円)」をいただきました。蒸したてのまだ温かいまんじゅうをいただける、出来たて感がたまりません! ほどよい甘さの温かな餡子とふわふわの皮、上品な癒しが疲れを吹き飛ばしてくれました。
- 住所:東京都八王子市高尾町2302
- 営業時間:甘味 有喜堂10:00〜16:30 (工場店9:00~17:00) ※悪天候の際は営業時間の短縮や臨時休業もあります
- 休み:不定休 ※季節により変動
高尾すみれ庵

「高尾すみれ庵」は、ケーブルカーの清滝駅前広場に2022年11月にオープンした、おいなりさんが楽しめる甘味処です。お店の前のベンチに座っている、お店の公式キャラクター・モモンガのモモちゃんが目印です。高尾山は別名「すみれの山」と言われていること、高尾山にはモモンガが生息していること、が店名とキャラの由来だそうです。

店内にはモモちゃんグッズもたくさんあります。そのほか、八王子で作っている塩「紅彩塩」や高尾のはちみつなど、地元八王子の品も販売しているので、お土産探しにもぜひ立ち寄ってみてください。

2Fにはカフェスペースがあり、おいなりさんはテイクアウトでもイートインでも楽しめます。2F席の窓からはケーブルカーの清滝駅前広場が見下ろせます。登頂前にここで朝ごはんを食べていくのも良さそうです。

おいなりさんは、「山菜が楽しめるすみれいなり(170円)」、「大豆がメインのてんぐいなり(170円)」の2種類。小ぶりなちょうどいいサイズなので、ちょっとパワーチャージしたい時にありがたいです。お土産用のいなり箱もあり、5個入りと8個入りがありました。このほか、店内ではぜんざいなどもいただけます。
私は、おいなりさん2種と、「すみれソーダ(500円)」、「モモちゃんの焼印入りの桑都焼(150円)」をいただきました。2Fにはモモちゃん人形も置いてあり、食べ物やドリンクと一緒に写真を撮っても良いそうなので、SNS映えする写真にチャレンジしてみてください!
- 住所:東京都八王子市高尾町2208
- 営業時間: 9:00~18:00
- 休み: 水曜日 ※時期によって変動あり。各種SNSでご確認ください
TMH.(TAKAO MOUNTAIN HOUSE)

最新のアウトドア・トレンドをポップアップショップ形式で紹介している「山の家(TAKAO MOUNTAIN HOUSE)」は2022年10月にオープンしたばかりの新スポット。高尾山口駅から登山口に向かう途中にあるので、コーヒーやクラフトビールをデッキテラスで楽しめる、と早くも人気を集めています。

お店はコーヒースタンド形式なので、メニューはテイクアウトをベースに手軽に食べられるもの揃いです。サンドイッチやコーヒーを買って山の上でランチしたり、登山後においしいクラフトビールで乾杯してプチ打ち上げしたり。皆さん自由に活用されていました。山で飲むコーヒーやビールはなぜこんなにおいしいのか、つねづね不思議なのですが、こちらはコーヒーもビールもこだわりの詰まったセレクトなので、より一層おいしくいただけました。クラフトビールは、東京山側のクラフトビール(ブルワリー)を集めているそうです。
ちなみに、コーヒースタンドに隣接されたサロモンのショップ内はこんな素敵な雰囲気でした。高尾山に行って登山に興味を持った方はのぞいてみては?
- 住所:東京都八王子市高尾町2217
- 営業時間:8:00~17:00ごろ
- 定休日:月曜日 ※祝日の場合は翌休。荒天時等は臨時休業もあります。各種SNSでご確認ください
Mt. TAKAO BASE CAMP

高尾山で楽しむアウトドア・アクティビティのためのベースキャンプ(拠点)として、2019年にオープンした「Mt. TAKAO BASE CAMP」。高尾山口駅から徒歩3分、トリックアート美術館を過ぎて、甲州街道を八王子方面に向かったところにあります。
ドミトリータイプの登山者用宿泊スペースや日帰り利用ができるシャワー&ロッカー、アウトドアブランドのシューズやバックパック等のレンタルなど、登山者向けのサービスもありますが、登山をしない人もクラフトビールやご当地グルメが楽しめるカフェ&バーもあります。地元高尾のTenguCoffee(テングコーヒー)のドリップコーヒーやオリジナルスイーツなど、こだわりの詰まったカフェ好きにもたまらないスペースになっています。

地産地消にこだわった地元八王子の食材を使ったメニューとともに、高尾ビールをはじめとした豊富なクラフトビールが楽しめます。高さ20センチの「高尾山バーガー(2,550円)」は、新鮮な野菜やタマゴ、ベーコンなど八王子食材が詰まった名物グルメバーガー。写真のミニ高尾山バーガー(1,630円)もあります。キウイの入った新感覚バーガー「天狗バーガー(1,530円)」や熱々のスキレットでいただく「BASECAMPカレー(1,350円)」も下山後のご褒美として人気です。
早朝森林浴やご来光、山ごはん、ムササビ観察などの体験ツアーも多数開催しているので、アウトドアに興味を持ったらぜひ参加してみて。シューズやヘッドランプなどのレンタルも揃っているので、手軽に参加できます。
- 住所:東京都八王子市高尾町1799-3
- 営業時間:8:00~10:00、11:00~20:00(カフェ&バー)
- 定休日:なし ※冬季の平日不定休や悪天候等は臨時休業もあります。各種SNSでご確認ください
まとめ
都心から約1時間、電車を降りたら登山口まで徒歩5分、というアクセスの良さゆえに多くの人が訪れる高尾山。四季折々の自然を楽しめるだけでなく、最近は麓にも様々なスポットが充実して、何度訪れても違う楽しみを発見できるようになっています。
高尾山の登山を楽しまれる方も、そうでない方も、ぜひ高尾山口駅周辺を楽しんでみてください。
文・写真・関東散策部/提供元・たびこふれ
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