本記事は株式会社ニュートラルワークス取締役CMO石田哲也氏による寄稿記事です。
「Webサイトを改善していくための過程と具体的なアプローチ」について解説していただきました。
Webサイトは誰でも成果が出せる
Webサイトは、ノウハウさえ理解していれば、大半のサイトで成果を出すことができます。
Webサイトの良し悪しを判断するための指標として、一般的に用いられているのが「CVR(獲得率)」です。このCVRとは、流入に対して成果がどの程度出ているか?という指標です。
本記事では、Webサイトの成果に至る過程を解説し、流入したユーザーを成果に導く実践的なアプローチを解説します。
流入から成果までの過程を可視化
Webサイトの改善をする上で重要な点は、ユーザー行動を定量的に分析してどこに課題があるかを的確に把握することです。
上記KPIツリーには、ユーザーの訪問からコンバージョン(Webサイトに来訪したユーザーが利益に繋がるアクションをすること)に至る過程で重要なKPIを記載しています。
これらのコンバージョンに至る過程の指標から課題を発見し、ユーザーをコンバージョンに導くように改善を進めるのがポイントです。
よくある成果が出ないケースは「データの裏付けがないまま、何となく仮説を立てて施策を実行する」というもので、この手法では改善経験が豊富な方を除きほとんど成果が出ません。
改善しない理由は明確です。何が悪いか把握しないまま施策を実行しているので、狙った通りの結果が出づらくなるのです。
上記は、医者に例えるとわかりやすいでしょう。
・良くない医者
└適当な診察で原因を特定しない
└とりあえず薬を処方
・名医
└適切な診察で原因を特定
└原因に対して適切な処置
原因を特定しない医者の処置では症状が改善する可能性は低いのですが、名医の場合は症状に対して適切な処置を施すので、症状が改善する可能性が高くなります。
このように、Webサイトも課題となる原因を特定することで、適切な施策が実行できるようになります。
顕在層のセッションを増やす
Webサイトで成果を出すためには、顕在層の流入を増やす必要があります。顕在層というのは、サービスを検討しているユーザーの中でもニーズが顕在化している層のことです。
どんなに良いUI/UXだったとしても、流入ユーザーが的外れだと成果には繋がりません。
顕在層のキーワードは、ある程度の精度であれば感覚で選定可能です。ただし、サービスによって相性の良し悪しがあるので、リスティング広告(検索結果画面に掲載されるテキスト広告)で検証してみることを推奨します。
リスティング広告で成果が出たキーワードは、条件さえ揃えばSEOでも高確率で成果が発生します。また、下の画像のようにキーワードごとのデータを取得して対策キーワードを決めると良いでしょう。
また、顕在層の流入チャネル(経路)はリスティング広告だけで良いという考え方もあると思いますが、弊社の独自調査レポートでは下の画像のようにリスティング広告を意図的に避けるユーザーが一定数存在することを確認しています。
引用元:約7割が広告を意識的に避けることが判明!リスティング広告に関するユーザー意識調査 (株式会社ニュートラルワークス調べ)
特に、リスティング広告を意図的に避ける層は、リスティング広告を広告と理解している比較的リテラシーの高いユーザーです。このようなリテラシーの高い層をターゲットとしている場合は、よりSEOでの流入が重要になってきます。