衰退するかしないかは環境次第
コンビニが、衰退するかしないかはフランチャイズ店舗の環境次第だ。
環境がこのままであれば、オーナーがいなくなり、店舗数も減少していく。環境を改善すると、バリューアクトが「お荷物」と考えているイトーヨーカドーと同程度まで、利益率が低下する。どちらにせよ、コンビニは「金のなる木」ではなくなるのだ。
イトーヨーカドーを売却し、コンビニへ注力することを提案したバリューアクト。彼らの目的は、企業価値(彼らにとっては株価)向上策を「提案」し、株価を上げ、売却益を得ることだ。
バリューアクトのウェブサイトのトップページには、
「We invest for the long term」(私たちは長期的に投資します)
とある。彼らのいう「長期」とはどれくらいの期間なのだろうか。

【参考】
セブン&アイ 決算資料
コンビニエンスストア本部と加盟店との取引等に関する実態調査報告書
本稿の「費用」解説は主に、経済産業省「新たなコンビニのあり方検討会」オーナーヒアリングを参考にしている
【注釈】
※1-1 有価証券報告書 2021年3月1日-2022年2月28日
※1-2 セブン&アイ「7andiHD_Domestic_Convenience_Store_Operations」より
※1-3 コンビニエンスストア本部と加盟店との取引等に関する実態調査報告書
※1-4 ロイヤリティ÷売上 ロイヤリティ率とは異なる
※1-5伊藤忠商事 2023年3月24日時点
※2-1 東京都最低賃金は10月1日から時間額1,072円になります|東京労働局
※2-2 経済産業省「新たなコンビニのあり方検討会」オーナーヒアリング
※3-1 コンビニエンスストア本部と加盟店との取引等に関する実態調査報告書
※「金の生る木」プロダクト・ポートフォリオ・マネジメント 事業拡大撤退の判断に用いるフレームワークの用語。事業を、“花形”、“金の生る木”、“問題児”、“負け犬”に分類し、経営資源の投入配分を検討する手法