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田舎では「我が家のワイン自慢」が当たり前
悪酔注意?ワインを楽しむ独自のマナー
田舎では「我が家のワイン自慢」が当たり前
実は、ジョージアでは昔は各家庭でワインを作るのが当たり前だったということです。
現在では都市開発も進み、首都トビリシをはじめとした都市部では、スペースの関係で自宅でワインを作る人は減ってきています。
しかし、郊外へ足を向けると、今でも各家庭で当たり前に自家製ワインを楽しんでいる地域がたくさんあります。

長閑な田舎町を歩いていると、「中国人か?」などと声をかけられることがあります。「日本人ですよー」と気さくに返事をすると、次には必ずと言っていいほど「ワイン飲むか?」と聞かれます。
「はい!」と答えて連れて行かれた先はその人のご自宅。机に乗り切らないほどのご馳走と一緒に、そのお宅の自家製ワインが出されます。
「この辺では、うちのワインが一番美味しいんだ」とは、私が出会ったすべてのおじさんの口から聞かれた定番のセリフ。みなさん、他所とは違う我が家だけの秘伝のレシピがあり、それを誇りに思っているのです。
悪酔注意?ワインを楽しむ独自のマナー
日本人がジョージアを訪れる際、ひとつだけ注意しておくべきワインのマナーがあります。
「ワインは必ず乾杯して、一気に飲み干すこと」
ジョージアでは、ワインは小さなグラスに入れて供されます。日本で言うと、飲食店で無料のお水が出てくるグラスや、瓶ビールと一緒に提供される小さなグラスと同じくらいの大きさのグラスです。
そのグラスにワインを溢れんばかりなみなみに注ぎ、テーブルを囲む全員で立って乾杯します。
乾杯の前には誰か一人が代表して立ち上がり、そこにいる全員の健康や誰かの事業の成功など、祈りを高らかに唱えます。その祈りに答える形で、全員がグラスを掲げ「ガウマルジョス(我らの勝利)!」と叫び、グラスに注がれたワインを一気に飲み干します。
ジョージア人は、この乾杯を一度の食事会で何度も何度も繰り返し、大量のワインを飲みます。
ジョージア人にとっては、ワインをグラスに残すのは失礼なこと。途中でグラスをおけないよう、底を尖らせたワイングラスもあるほどです。
