前年に比べて劇的に増加していることがわかりますが、問題はこの次。今回発表された今年の1月分です。

それがこちら。

出典:人口動態統計速報 (令和5年1月分)

・・・よく見ると、左の縦軸の目盛りが変わっています。

最大値が

16万→20万

に大幅に更新されているのです!

簡単に言うとこういうこと。

これまでずっと日本人の毎月の死亡数は10−14万の範囲内だったので、枠の最大値は16万で十分だったのですが・・・。

12月が16万人に激増。まさかと思ったら翌1月はさらに激増の17万人!

で、慌てて枠を更新したと。

まさに異例の事態です。

今回はこの死亡激増の要因について考えたいと思います。

1. 社会の高齢化で高齢者数が増えているから?

日本は今、団塊の世代が75歳以上となる超高齢化社会を迎えています。なので、

「高齢化が進んで超高齢者が増えてるんだから死亡数が増えるのは当然でしょ?」

と思われるかもしれません。

ただ、これは少し違うようです。

2022年の死亡数増加だけ異常なのです。それがよく分かるグラフがこちら。

かなりの急上昇です。

社会の高齢化は、ここ数十年ずっと緩やかに進行してきているものですので、2022年の死亡数激増の要因として「高齢化」を上げるのは不適切でしょう。

ちなみに、上のグラフは年間トータルの死亡数なので、今年1月分は含まれていません。

今年、2023年はいきなり最初から過去最高、半端ない増加率・超ド級の死亡数を叩き出した、ということになります。