都心からほど近い千葉県君津市に位置する亀山湖。全国的にはあまり知られていないかもしれませんが、豊かな自然の中で釣りやサイクリング、温泉などが楽しめる、知る人ぞ知る湖です。

そんな亀山湖の魅力はどこにあるのか探るべく、周辺の見どころ、観光スポットなどをご紹介しますので、機会を作って足を運んでみませんか? 宿泊もできるので、房総観光の一環として組み込むのもおすすめです。

目次
亀山湖とは
亀山湖は亀山ダムによるダム湖

亀山湖とは

亀山湖とは、どのような湖なのでしょうか。まずはざっくりとまとめておきましょう。

亀山湖は、「房総半島の奥座敷」とも称される千葉県君津市にある人造の湖です。面積は約140万平方キロメートルで、人造のダム湖としては千葉県初であり、千葉県で最大の大きさを誇る存在でもあります。

人造の湖とはいうものの、周囲には手つかずの自然が残され、紅葉に関しては「関東でいちばん遅く色づく地」とも。年によっては12月の初旬まで鑑賞することが可能です。紅葉の時期には、期間限定のクルージングが運航され、湖上から美しい景観を楽しむこともできます。

クルージングは紅葉の時期のみですが、ボートやサイクリングが常設されているので、それらを利用すれば、思い思いに季節を感じながら過ごすことが可能です。また湖にはヘラブナやヤマベ、バスなど、多くの魚が生息しているため、釣り好きの間では広く知られている地域でもあります。

実は亀山湖は、形も特徴的です。土地が複雑に入り組み「月毛地区」「川俣地区」などいくつかの地区に区分けされ、さらにそれぞれの地区の行き来がしやすくなるようにと、多くの橋がかけられています。その数は25もあり、「亀山湖25橋巡り」とも呼ばれる、総行程約12kmのサイクリングやハイキングが楽しめます。

周辺には宿もありますが、「長崎キャンプ場」「稲ケ崎オートキャンプ場」、2つのキャンプ場が整備されていることもアウトドア派には嬉しいポイントです。

亀山湖は亀山ダムによるダム湖

亀山湖は、亀山ダムを造成したときにできたダム湖です。亀山湖・亀山ダムは君津市の「次世代に伝えたい20世紀遺産」に指定されているスポットでもあります。

亀山ダムは、1969年から約10年の歳月をかけて1980年初頭に完成しました。千葉県鴨川市に位置する清澄山(きよすみやま)から流れる小櫃川(おびつがわ)をせき止めて造られています。同時に、せき止めた水を貯めておく場所として亀山湖も誕生しました。つまり、亀山ダムと亀山湖はセットなのです。亀山湖を訪れたなら、なかなか見る機会のないダムもぜひ観光コースに組み込んでみましょう。

亀山湖を管理している事務所では、「ダムカード」を配布しており、無料でもらうことができます。ダムカードというのは、全国にある主要ダムを紹介するカード形式のパンフレットで、ダムの歴史や特徴が学べるというもの。各地のダム管理事務所で入手できるので、観光記念としてもおすすめですし、コレクターもいるのだとか。

また、新型コロナが流行して以降は休止になっていますが、それまでは定期的に特別放流やダム内部の見学会も実施されていました。感染状況が落ち着けば、再び見学の機会が得られることもあるようなので、君津市や亀山ダムの公式サイトなどをチェックしてみてください。