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■日本の美しい桜|歴史や基礎知識
■全国で一番早く咲く「沖縄の桜」

春と言えば桜!花見の季節が近いということで、「今年はみんなで集まろう」と思っている人も多いのではないだろうか?そこで今回は、花見会場で活かせる桜の豆知識を紹介する。

ライフスタイル誌から誕生した男の隠れ家デジタルが、知的好奇心をくすぐる情報を解説しよう。

■日本の美しい桜|歴史や基礎知識

今日から使える桜の豆知識! 沖縄の桜は1月に咲く?緑色・灰色の桜も
(画像=『男の隠れ家デジタル』より引用)

日本では桜の開花から、春の訪れを感じる人も多い。桜は美しさの象徴でもあり、絵や小説、短歌など、古くからさまざまな芸術の題材になってきた。有名なものとして、以下のような短歌が挙げられる。

’’世の中にたえて桜のなかりせば、春の心はのどけからまし’’
(訳)もしも世の中にまったく桜がなかったのなら、春を過ごす人はどれだけのどかな気持ちでいられるでしょうね。

この有名な短歌のように、桜の訪れに期待する心は、日本人と切っても切り離せない概念だと言えるだろう。

●花見の起源・歴史

日本の花見は、上流階級の人が山桜を見るイベントだった。しかし、江戸時代から「ソメイヨシノ」を代表とする桜の品種改良が行われ、花見はもっと大衆的なものになった。

我々が現在楽しんでいる「満開の木々の下で桜を鑑賞する」という花見スタイルは、江戸時代以降に広まったとされているのだ。

もともと世界に自生する桜の品種は約100種で、そのうち日本に自生している品種はたった10種しかなかった。しかしこれまで開発・交配を我々日本人が積極的に進めた結果、日本で名前がある桜を約800種類にまで増やすことができた。

■全国で一番早く咲く「沖縄の桜」

日本で最も早く開花する桜は、沖縄の「寒緋桜(カンヒザクラ)」だ。なんと、カンヒザクラは1月から3月にかけて咲く。

この桜は例年1月の頭からつぼみが膨らみ始め、終わり頃には満開を迎える。その時期に合わせて、1月下旬から2月上旬に沖縄の県内各地で「桜祭り」が開催される。

カンヒザクラは、沖縄の太陽のように濃い桃色をしているのが特徴。花びらは5枚だが、半開きで下向きについているため、スズランやツリガネ草のような印象を受ける。

また花びらが散らず、椿のように花ごと落ちるのもポイントだ。沖縄県ではこの特性を活かし、カンヒザクラを泡盛に漬けて果実酒とするなどの利用例がある。